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介護は突然にやってくる

何気ない日常生活。変化の無い毎日。不満があるわけではないけれど、満足しているわけでもない。でも、あたりまえのことが当たり前にできること、何もないことが続くことこそ本当の幸せなのかもしれない。
それは突然に起こった。
いつかは、そうなるかもしれないという思いはあった。友人や会社でも介護話は耳にすることはあったが他人事だった。しかし、それは突然にやってきた。
介護によって生活は一変する。ひとり一人の生活のパターンが大きく変化する。家族の絆があるだけに、入院して関われないでいることは他人任せと思い、自責の念が苦しめる。病院に入院しているだけで、家にいる身内は罪悪感を感じてしまう。
 6か月間の間はリハビリにより身体機能が改善できる可能性があるということで入院を選んだ。その期間はコロナと重なり面会もままならなかった。入院期間を経て、自宅で受け入れることになった。本人も望んでいるだろうし、家族もそうしたいと思っている。できることはしよう。
 介護判定は介護4。ほとんど自力で移動することやトイレにいくことは難しい。車イスの移動を強いられる。認知症も進んでいる感じだ。
 退院後、病院に紹介状をもって出かけた。これまでの主治医に診察してもらいに病院にいくことに。病院に行くときは、ベットから室内車いす、室内車イスから屋外車イス、屋外車イスから自家用車の移動をしなければならない。結果として病院では診察してもらえなかった。病院では入院していた病院に手紙を書くのでそちらで見てもらってほしい。訪問診療など検討してほしい。こちらは、いわれるままに動いただけだが、現実はそうなのかもしれない。高齢でもあり治療の余地は残されていないということか。高齢化社会における課題がそこにはあるのではないだろうか。
 玄関アプローチは、車イスで通行できるように工事を行った。介護保険を使い、介護ベットや車イス、玄関の手すりなどを設置してもらった。朝晩のヘルパーさんが来てくれ、デイサービスに出かけるお手伝いをしてくれる。このおかげで家族も安心できる。訪問診療での契約も行った。
 家族の力で少しでも長生きしたい気持ちや幸せな気持ちを感じてもらいたい。ひ孫が来ると手を差し出してタッチして手を握っている。愛の力を信じて大切に。できることを協力して無理せずに。この当たり前が当たり前に続きますように。
 人生の中でライフロールも変わってくる。突然に備えておくことで不安も軽減される。また、相談できるところを知っておくと安心できるかもしれない。

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