エゾイラクサの糸の謎が解けた

展示にももちろん行くつもりだけど結構遠いので先に図録を購入

北海道立北方民族博物館第38回特別展図録
北方民族の編むと織る

いわゆる「日本」の織りや編みを見るよりもずっと身近に感じられてピンと来るのは、やはり気候が同じか似ているので実体験を通してその暮らしを理解できるからだと思う。「日本の布」は、実は私は、「すごいな」とは思うけど「ピン」とは来ないのです。どこか遠くのもののようで、身近ではない。葛布織ってて何ですが。

さて、中で、長いこと謎だった「エゾイラクサの糸をどうしたらあんなに白く柔らかくできるのか?」の方法が詳細に書かれていました。なんと!
雪晒しか?というところまでは、各方面の方のご意見を伺い、想像していましたが、それに加えて、凍結と融解の力を利用するのだそうです。(図録p27)
雪が積もって気温が氷点下になる地域でしかできない糸、布、という訳で、ほぼ諦めていたエゾイラクサ熱が再燃してきました。
やってみたい……!

そう考えると、「発酵させて繊維を取る」というのは、温暖湿潤な地域だからこその手法で、北海道でやるには、結構無理があるのかもしれません(だから結構工夫が要って、北海道で成功した方法は本州では失敗にも繋がるらしいことが、最近、Kuzunonuno Lab.の取り組みにより、わかってきました)。

凍結と融解を繰り返すのはジャガイモの保存方法としても確かありました。北海道は気候文化的には日本的ではない(と私は思う)ので、遊びだけでなく暮らしにも雪や寒さを利用する暮らし方を、もっと積極的に考えていけば面白いと思いました。今私は、ビールを冷やすくらいしか、雪を暮らしに利用していないですからね

網走へ…!

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