聴いた曲を紹介する日記（2023年5月19日）第69回:美しい鰭/スピッツ

美しい鰭/スピッツ

当事者にとってはもしかすると複雑な、ヘタするとネガティブな感想かもしれないけど、スピッツは、いつ新曲を聴いても「安定と信頼のスピッツ」という感じで安心して聴ける良さがある。
「草野マサムネのボーカル」「いつものポップなロックサウンド」「ファンシー、ファンタジーな世界観を想起させながら、そこに急に日常的なリアリティが生まれる軽い言葉遣いと比喩表現が共存する歌詞」の「安定の安心感」に慣れて、飽きてしまった時期も正直あるけど、結局ここに戻ってくる……実家のカレーみたいなそんな存在。
実家のカレーだって気がついたら味が良くなったり悪くなったり自分には合わなくなったりすることもあるだろうし、自分はもうだいぶ前に既に食べられなくなったし、他の人だってもう食べられないかいずれ食べられなくなるだろうけど、スピッツは自分にとっては「30年以上に渡って変わらぬ実家の味のカレーを提供してくれる店」。