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お問い合わせに見る「なつぞら」の個人的見解

 「なつぞら」のお問い合わせ総数がNHKのみんなの声で紹介された。
放送期間中の好評意見1,162件、厳しい意見1,981件と厳しい意見が好評意見を上回っている。これを失敗作品だ、とみなす人もいるかもしれない。
 はたして、本当にそうなのだろうか?
 では、ここでNHKの公式サイトの「月刊みなさまの声」(https://www.nhk.or.jp/css/report/index.html)
に掲載された他のこれまでの朝ドラ(「あまちゃん」から「なつぞら」まで)のお問い合わせデータと比較してみよう。
 なお、好評意見と厳しい意見のみをピックアップしたのは、その他やお問い合わせは天災や事件事故等で朝ドラの放送が変更になった等の場合、数字が極端に増えたりするので省略してある。

朝ドラ

 さて、「なつぞら」の好評意見は1,162件、これを上回る好評意見をたたき出せた作品は、私が遡れた「あまちゃん」から「なつぞら」までの間、「ひよっこ」「あさが来た」「マッサン」「花子とアン」「ごちそうさん」「あまちゃん」の6作品だけである。
 次に「なつぞら」への厳しい意見数は1,981件だが、これを上回るのは「半分、青い」「ひよっこ」「べっぴんさん」「あさが来た」「マッサン」「まれ」「花子とアン」「ごちそうさん」「あまちゃん」の9作品、上記した6作品は全て「なつぞら」より上回る数の厳しい意見を受けている。

 とりあえず、この6作品は全体的に良くも悪くも意見数が多い、つまり、昨今の朝ドラの中でもかなり反響が大きかった作品ともいえるだろう。
  というわけで、「なつぞら」は少なくとも「ひよっこ」「あさが来た」「マッサン」「花子とアン」「ごちそうさん」「あまちゃん」と比べると、人気作品でも評判が良かった作品でもないということがわかる。
 が、その他の作品と比べて際立って、好評意見が少ないわけでも、厳しい意見が多いわけでもない。
 また、その6作品の中でも好評意見>厳しい意見なのは、「あまちゃん」「あさが来た」の2作品のみで、いかに朝ドラで好評意見が厳しい意見を上回る事が難しいかがわかる。

 なお、以下のグラフは上記の表に参考として各作品の平均視聴率(リアルタイムのみ)を加えたものである。

朝ドラグラフ

 ちなみに、よく「なつぞら」はAK(NHK東京放送局制作)だから面白くない、AK制作はこれだからダメ、といった意見をごくごく一部の界隈では見かけるので、冒頭の表では「AK制作」を青に色分けしておいた。
 このご意見数のデータを青色の作品とそうでない作品を比較してみても、AKだから、面白くない、も、BK(大坂放送局制作)だから面白い、という意見も、NHKが直々もらってるわけでもなく、単に、なんとなーく、そういう意見を持っている人がご自身が持ってるイメージ?的な、空気?的な、ぶっちゃけ個人の感想ですってやつ?かもしれない、ということもわかるだろう。

 なぜ、私がお問い合わせ件数をテーマにしたのかというと、NHKはこのお問い合わせの声をとても重きを置いている放送局だから、だ。低視聴率でも視聴者からの熱い好評を受けた番組はスピンオフドラマが作られたりしたのは朝ドラ「ちりとてちん」でも証明されているし、視聴率が高くない番組でも反響の多かった番組を再放送を何回もしたりすることも多い放送局なので、間違いないだろう。
 勿論、最近ではネットバズというSNS上で話題に上がった番組を再放送するNHK総合の放送枠があったり、「トクサツガガガ」のようにツイッターでの公表意見が、ご意見の一部として取り上げられたりもするが。

 て、こういう固い話は本来、書き慣れておらず、「なつぞら」の個人的な意見としては「面白かったねーー!」「いやー、控えめに言って最高オブ最高なのでは!」という頭の悪い感想で終わる人間なので、明日のスピンオフをとても楽しみにしている。「なつぞら」好きの人達とぜひ、楽しみたいものだ。

 最後に「なつぞら」は二週目が面白い(張りめぐらされた布石がこれだ!とわかる)ので、ぜひ、録画してある「なつぞら」をHDDやブルーレイ等に残していた人やボックスを買った人は二週目を観よう!新しい発見が沢山あるぞ!という事を声を大にして主張したい。

 そう、皆でなつぞらを二週目しようぜ!!という事をいうためだけに書いた記事である、実は!!