コロナに罹って分かった事

なんの前触れもなくコロナウイルス陽性反応が出てしまい、結構な日数をベッドの上で生活していた。

一度発熱をしてしまうと、なんとも寄る辺の無い不安に駆られてしまうもの。
発症から快方に向かうまでの記録を残すので、今後同じような不安と戦う際の参考にしてもらえれば幸いと思う。

あくまでも私が体験した症状を主観で記録するものであり、医療の見地にたった議論ではない事をご了承いただきたい。

1日目

その日はアルバイトの出勤日だったので、7:30にアラームをかけて眠りについていたのだが、4:00頃に寒さで目が覚めた。

私は熱が出ると悪寒を感じる体質であるため、すぐに発熱に気付き、体温計測をしてみた。38.3℃だった。

このご時世なのでまずコロナに罹った事を疑い、8:30になった頃に職場へ休む連絡を入れ、かかりつけの病院に連絡を入れる事にした。

病院に電話をかけると受付の事務員さんより以下のような問診があった。

・現在の体温
・不調の内容
・不調の期間
・息苦しさ
・普段の体調不良と違う事の有無

現在の状況下では発熱症状がある場合の対面診療を見送っており、電話診療になるため担当の先生より後で連絡が来るそうだ。

熱に朦朧としながらも待つこと30分、内科の担当医より連絡があり、似たような問診の後、PCR検査の手配と解熱鎮痛剤の手配を進めてくれた。

・PCR検査の案内に関しては後で保健所より電話連絡がくるとのこと。
・処方箋を任意の薬局にファックスして置いてくれるとのこと。

電話を切ると病院の看護師さんや、受付事務の方からの電話ラッシュが3件程続く事になるのだが、熱で苦しいので一元化して欲しいと感じたのは内緒だ。


割れるような頭痛が現れはじめた11:00頃に保健所からの連絡がきた。幸いな事に当日中にPCR検査が受けられるらしい。

保健の駐車場内にプレハブ小屋が建っているので14:41に入場して欲しいとのこと。感染防止の観点から1分単位での受付を実施していることには驚かされた。

実際に検査に赴くと、時間を待つ受診者が4,5名居たので1分単位にする意味をあまり成していないなあと感じた。PCRは普通に痛かった。

結果は翌日出ると言うので家に帰って眠り呆けることにした。
(解熱鎮痛剤の頓服は彼女に取ってきてもらった)

■1日目に分かった事
・私の場合は発熱と頭痛以外の症状が出なかった。味覚も正常。
・熱は38.3℃を上限、37.5℃を下限に行ったり来たり。そんなに高熱が出ないんだなあという印象だった。
・職場や家族、保健所や病院からの着信で一日の着信履歴が30件とかになる。全部対応し終わらないとろくに休めもしない。

2日目

普段は起こされないと丸一日寝ている程のくぜだが、2時間置きに目が覚めた。関節という関節近辺の筋肉が痛むためだ。

コロナウイルスに罹ってから治ってくるまで一番つらかったのがこの関節筋肉痛だった。
そんなに高熱がでているわけでもない上に、熱が7℃代でもずっと痛い曲者。

だが、解熱鎮痛剤(カロナール)を飲んで30分もすると熱はおろか関節痛も収まるのが幸いだった。

2日目は薬を飲まないと食事やシャワーすらままならない状態だったが、一度飲むと6時間程効果があったため、楽に過ごせる時間は比較的長かった。


16時頃、病院の内科医より連絡があり、陽性を伝えられた。
内心「まあそうだろうな」とは思っていたが案の定だった。

後で保健所から連絡がくるらしいが、込み合っているらしくこの日はこなかった。

■2日目に分かった事
・普通の風邪やインフルエンザと比べて発熱した体温の上限は低いが、関節筋肉痛は比じゃないくらい痛い。
・コロナに罹ると連日に渡って電話を受けつづける苦行が待っている。
・解熱鎮痛剤、正直なめてたけどすごくお世話になった。

3日目

この日はカロナールのおかげで朝までゆっくり寝られたが、起きた瞬間熱によるダルさと関節筋肉痛が襲い掛かってきたため、朝一でカロナールを飲んだ。

薬の効き始めを実感してきたのでシャワーを済ませ、食事をとったのだが、味がしない事に気付く。

食感や舌の刺激で何を食べているかは理解できるのだが、塩味と酸味以外の刺激が皆無な上に臭いもわからないため、何を食べても味がしない。

鼻はしっかり通っているのに味を感じないという新鮮な感覚に少し気分が上がったが、これを書いている発症から7日目時点でも味がしないため、今では不安しかない。


保健所から連絡がきた。
自宅療養者向けのサービスHER-SYSでの記録報告をしてほしいとのことだった。

その日の体温と、コロナの諸症状が現れているかどうかを記入し、保健所に報告するようなサービスだ。

1日毎に報告を促すSMSが届くのでそれに則って入力する。なにも難しいことはないが、Googleの自動翻訳がオンになっていると日本語を日本語で訳し、「いいえ」が「カバネ」になる等の不具合が起こっている。

不覚にも笑ってしまったが、下部に表示される翻訳を「日本語」から「英語」にすると改善される。

■3日目で分かった事
・初期で味覚障害が現れていなくとも、数日後になんの味もしなくなる例もあるらしい。
・保健所が思ったよりもしっかり対応してくれる。込み合っているため動き出しは遅いが仕方がないと思う。

4日目以降

幸いな事に4日目になると熱がほぼ平熱に戻り、カロナールを飲む必要が無くなった。
関節筋肉痛の名残で4日目は身体が痛い一日だったが、5日目になるとそれも感じなくなった。

じゃあもう完治したのか?というとそんなこともない。

若干の頭痛は7日目の今日にまで長引いているし、なにより何もしなくても体力を消費している感覚がハンパじゃない。
きっと免疫力が戦ってくれているのだろうけども、日常生活に支障が出る程度ではある。

そのため、熱が下がってもしばらくはベッドで過ごす羽目になることは覚えておいてほしい。

まとめ|コロナウイルスに罹って分かった事

コロナウイルスに罹ると風邪の症状に加え、普段体調を崩した状態の時とは少し違うなんとも言えない状態の悪さがずっと長引くことがわかった。

僕はまだ若く、基礎疾患も不整脈を持っているだけだったから比較的すぐに良くなっただけだと思う。

これが重度の基礎疾患を持っていたり高齢だったりしたら、ちょっとゾッとするものだなと身をもって知った。

私自身、外に飲みに行ったりもせず、感染場所に身の覚えもないほど日常生活を普通に過ごしていたが、何の前触れもなくコロナウイルスに罹ってしまった。

正直このご時世で飲みに行く人のバイタリティなら、コロナに罹っても全然平気だろうとは思うが、周囲の大切な人に感染させないために「気を付けすぎることはない」んだなあと理解した。

最後になってしまったが、コロナに罹ってから必要な物資を調達してくれた両親、彼女のご両親、そして、おなじく陽性にしてしまったが看病してくれた彼女に感謝を述べたい。

私は一人で生きているのではないのだと、改めて気づかされたコロナウイルス感染だった。



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