#3_13 アイドルをバズらせるために(Twitterアルゴリズムとの闘い)
Twitter。
私の出会いは大学1年生の新歓で「大学情報や横のつながりを作るにはTwitterが1番」と言われ始めたわけだが、今ではオタクをする上で事欠かせないSNSツールの一つになっている。
昨今、イーロンマスク氏主導で話題に事欠かないが、実はそれと同タイミングで、非常に有益な情報が出たのである。
それが、「おすすめのアルゴリズムの公開」である。
なんとあのブラックボックス化されていたアルゴリズムが公式的に公開されたわけである。
これは、アルゴリズムの透明化が求められており、「アルゴリズムによる差別の助長はないこと」「他SNSと比較したクリーンなイメージ(実際アメリカではinstagram/TikTokが公聴会に呼ばれているという)」を表明するための先手と考えられるが、細かな話は他の解説に任せる。
本日は、改めてTwitterのおすすめの意義を考察しつつ、今回のアルゴリズムから明らかになった傾向、また今後アイドルがTwitterで気をつけるべきことをまとめていきたいと考える。
Twitterのおすすめについて
おすすめ欄ってそもそもなんだっけ?
正直こちらとしては突如、という感じではあるが、元々Twitterではリストをカラムとして表示することが可能だった。
しかし、ある時から突如として1番左、という1番よく使うカラムが「おすすめ」となったのである。
これはフォローしている/していないに関わらず、Twitter内のトレンドやアカウントにあったツイートがおすすめのカラムに表示されるのである。
おすすめのメリット
おすすめ、正直使いづらいところしかないのだが、拡散側としては非常にメリットの大きいものである。
まず一つ目に「単純に情報をより外部に接触できる」ことである。
フォロー中などではRTがない限り、基本的に自分のフォローしてない人のツイートと接触することはない。
またRTについても直近フォローの際に「RTを表示しない」と設定することも可能なため、RTがより一層力を弱めていた現実がある。
二つ目に「無料の広告宣伝費になる」ということである。
改めてであるが、SNSは無償でバズらせれば、ありえないほどの広告効果が得られる。
例えば上記、【推しの子】の一節だが、
切り抜き動画で200万回再生との発言がある。
これは動画CPMが約1,000円とすると、200万円分の価値があると言えるのだ。
Twitterのアルゴリズム
めちゃくちゃわかりやすい話
公開されたアルゴリズムの全体像
まず最初にこのアルゴリズム/モデルの目的は下記であると記載がある。
※ここから英語訳はdeepLを用いているが、一部わかりやすく意訳しています。
つまり、トレンドが追えるようになってるよーと言いつつ、実はめちゃくちゃ重要なことがある。
「どの程度将来的にアカウントがやり取りするか」である。
これはすなわち、フォローされやすい人が表示されるということであり、もちろんアルゴリズムの中に「友達の友達はフォローされやすい」なども入っているだろう(細かなところ見れておらずここは推測です。すみません。)
ここで、細かなことについては上記記事にわかりやすく記載があったので流用させていただく。
まず候補ソーシングとして、各アカウントにおすすめのツイートの候補を作る。
これが数億ツイートから1500まで絞ってるからすごい。(このリクエスト回数してるなら、TwitterAPI無償にしろよと思ったけど)
このデータは約半数がフォローしている人(In-network tweet)、約半数がフォローしていない人(Out-of-network tweet)となる。
この時In-networkについて最もウエイトが重いのがロジスティック回帰を用いた2人のユーザー間のエンゲージメントを予測するモデルである。
Out-of-networkについては、フォロワーのエンゲージメントと自己のエンゲージメントの類似性の高いものを選ぶ手法(ソーシャルグラフ)と、自己の興味関心スコアと近いツイートを選ぶ手法(エンベデッドスペース)である。
結論、フォローしてる人は「交流」、フォローしていない人は「類似度」を見られている。
次に選ばれた1500ツイートのランキングである。
上記記事では詳細記載がないため後述で改めて解説するが、いいね・リツイート・リプなどさまざまな要素をもとに、なんと「4800万の項目(パラメータ)」を参考に選ばれるという。
最後のフィルターはブロックを考慮したり、同一人物が何度も流れないように調整されている。
つまり、おすすめに載るためには「交流・類似度」を意識しつつまず選ばれるところから、その上で「モデルのパラメータ」をしっかり把握し上記スコアが取れる投稿をすべきである。
ではどのようなパラメータがあるか?
これはさまざまあるため、その一部を記載する。
①エンゲージメント(Heavy Ranker)
これは実は別のソースであるGitHubにその詳細の一部が記載されている。
「いいね」される:0.5
ツイートをリツイートされる:1
ツイートを開き、リプライまたは「いいね」される:11
ツイートを開き、2分以上そのツイートにとどまる:11
プロフィールを確認し、ツイートにまたは「いいね」される:12
リプライされる:27
リプライに対し、投稿者によって返信または「いいね」またはリツイートされる:75
「このツイートに興味がない」を選ばれる:-74
ブロックまたはミュートされる:-74
「ツイートを報告」される:-369
結構特徴的なものとして、いいねやリツイートはそこまでであるということである。
それよりも「ツイートを開かれること」「プロフィールを確認されること」「リプに対してリプを返す」ことの方がスコアが高かったりするのである。
②ユーザースコア
ユーザーの評価についても細かなスコアが定義されている。
例えば下記は「フォロワー数とフォロー数の比率によってスコアを下げる(フォロワー2500以上)」というものである。
他にも
・ユーザースコアが65未満の場合、ランキングで考慮されるものは3件に制限される
・Twitter Blue保持者は、同コミュニティ内では4倍、他コミュニティ内では2倍のブーストがかかる
と言ったことがプログラム内に組み込まれていた。
アイドルとおすすめ
アイドルが行うべきこと
まずひとつ目は「アカウントをアイドル関連であると正しく学習させる」ことである。
このあたり、Twitterがアイドルをどこまで分解しているかは不明だが、やはりいいねや長時間視聴する動画はアイドル関連のツイートに限定した方がいいだろう。
猫の動画を見たくなる気持ちはすごくわかるが、それはぜひFF00の鍵垢で見ていただきたい。
ふたつ目に「いいねはもちろんだが、リプしやすい投稿を心がける」ことである。
直近でも〇〇記念のリプ返企画はよく目にするが、まず企画で行うものも重要である。
それと同時に、日々の投稿も質問形式にするなどが考えられる。
これは「日々のTwitterからコミュニケーションを取れ」と私が何度も書いてきたことと一致しており、ファンマーケティングにも有効である。
最後に、とにかく「Twitter Blueに入る」ことである。
あまりお得感を感じられない年14,300円のサービスであったが、同カテゴリで4倍の拡散力は圧倒的な差が生まれると考えて良い。
宣伝費として1.5万円は安い方ではなかろうか。
また、長文の投稿ができるため、Twitterへの滞在時間が2分以上になるよう促すこともでき、ALTとともに活用したいものである。
オタクが行うべきこと
これはかなり単純である。
とりあえずいいね/リプ/RTは必須であるので、積極的に推しメンのツイートに反応していこう。
ただし、先ほども記載した通り、「プロフィールを開いた」「2分以上滞在した」エンゲージメントは単純ないいねの数十倍の効果を発揮するため、若干面倒であるが通知にいいねを押すのではなく、一度プロフィールに遷移することが大切である。
まとめ
Twitterのおすすめ機能は「広告費をかけずに自分のコミュニティに人を呼べる手法」として、より一層ファンコミュニティで重宝すべきである。
その中で、アイドル側は「反応したくなる」投稿を心がけ、オタク側は「プロフィール遷移」など一手間をかけること大切である。
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