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ラジオ16:芋掘り坊主

いもほりぼうず【芋掘り坊主】
無能な坊主をののしっていう語。芋掘り僧。芋掘り僧都。

広辞苑

幼稚園の頃の行事で、さつまいも掘りをしたことがある。
一つの蔓からたくさんの芋を掘り出すことができて、芋掘りイベント自体は楽しかった記憶だ。
そこで収穫した芋をおみやげとして各自、家に持ち帰ることができた。
持ち帰った後は蒸したりして食べたのだけど、それがあまり美味しくなかったのである。
普通、汗水垂らして獲得した食料なのだから美味しいはずなのだけど、なぜか「あ、あんまり美味しくないな。いつも食べているお芋と同じくらい?もしかしたらいつものお芋の方が美味しいかも?」と思ってしまった。
とはいえ、いつもの芋も祖母や母がスーパーで買ってきた何の変哲もない芋なのに。
結局それが美味しくな買った理由は今になってもわからないし、母親と当時の話をしても芋の味なんて覚えていないという。
なんだかほろ苦い農業体験?デビューだった。

同じようなことで、調理実習で作った料理。
私は食事の用意の手伝いをするような子供ではなかったので、小学校の調理実習でしか料理と触れ合っていない。
いくつかの献立を作ったと思うのだけど、今でも記憶に残っているのは何かしらの魚(ししゃもだったような気もするが自信がない)のフリット。
フリットなんて料理と初対面だったことも影響してか、とにかく強烈に美味しかった記憶がある。
食事にありつくまでに苦労したという点では芋掘りと共通点があり、美味しくなかった芋のリベンジができた気分だ。(と大人になった私は思った。)

この時の体験が影響して、今の私が料理好きに…なっていたりはしない。残念ながら。

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