養子縁組編 86回目 八拾八

そもそも日本において

養子縁組とは、一般的には親子間益を人為的に創設する

制度であるといわれています。

(新谷雄彦 「全訂一目でわかる渉外戸籍の実務」79項)

日本では、養子縁組制度としては二つの制度を設けています。

・普通養子縁組

・特別養子縁組

普通養子縁組は、実親との関係は、完全に切り離さず続いた状態で

養親と養子の関係になります。

特別養子縁組は、家庭裁判所による審判を必要とする養子縁組であり、

この場合、実親との関係は完全に途絶し

特別養子縁組が成立とすると、法律上、実親と養子は、一切の

関係がないことになります。

ですので、特別養子縁組は養子縁組という身分行為におけるハードルは、

圧倒的に普通養子縁組より高いことになります。

それだけ子供にあたえる影響が大きいため、第三者である

家庭裁判所での精査を得なければならないとされているわけです。