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私とドイツ語の出会い

角山 朋子 准教授

大学1年生の選択必修科目で、ドイツ語と出会いました。とはいえ、実感としての出会いは、大学2年生の春休みに参加した、ドイツ南西部フライブルクでの約3週間の語学研修中だったかもしれません。

研修では、文法テストの結果、ろくにドイツ語を話せないにもかかわらず上級クラスへ(日本の学生にありがち?)。周囲の言うことが全くわからず、途方に暮れながらクラスに通って3日、帰り道で雨にあい、濡れながら寮に戻りました。なぜか私がいたフロアはほかに滞在者がいなかったため、その日も暗い部屋に一人。もろもろの心細さがピークに達し、涙が出てきて止まらなくなりました。

ところが、泣いてスッキリしたのか、翌日から突然ドイツ語が聞き取れるようになったのです。これでようやく、知っている単語から話の内容を推測したり、聞き取れるけれども意味のわからない単語を辞書で引いたりできるようになりました。

それからクラスメイトとの距離が縮まり、お国料理パーティーや遠足などの課外プログラム、ワイン畑巡りなどの「自主企画」を満喫しました。ドイツ語で話し、笑いあいながら、ドイツ語特有の響き、表現、その背景にある歴史や文化に気がついたとき、私は本当にドイツ語に出会った気がします。


(角山先生)私とドイツ語出会い 図版キャプション

フライブルク近郊の「黒い森」で買ったワインオープナー