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静かな静かな単独行

私は、パーティ登山を中心に今まで行ってきましたが、時々、単独行も行います。

単独行の魅力は、自分のペースで登山を楽しめること、自分の力だけで山での生活を送ることなどたくさんあり、それだけでも一つの記事になりそうです。

今日は、私にとって忘れられない単独行登山について書いていきます。

遡ること4年前、2016年の冬に山梨県の東部に位置する権現山と扇山に一人で登りにいきました。

山岳雑誌の電車で行ける山特集で、この山々が紹介されており、行くことに決めました。当時、まだ運転免許を取っていなかったため、公共交通機関でアクセスできる山を中心に登っていました。

雑誌で紹介されていたルートは、中央本線 上野原駅からバスで登山口近く(用竹バス停)まで移動し、権現山→扇山→烏沢駅と歩く行程です。

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長い稜線歩きが権現山まで続きました。

山の深部まで行くと、わずかな積雪がみられました。

天気は良かったため凍結はしていなかったのですが、解けた雪で足元はグチャグチャでした。

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権現山山頂です。標高は1311.9mです。奥多摩、奥秩父の山々を見渡せます。

山頂は大変静かでした。私以外、誰もいません。登ってくるときも登山者には誰とも会っていません。

山頂で昼食を取ったあと、山頂から南下して扇山まで向かいました。

権現山から浅川峠までの下り斜面は、南側斜面でしたので、雪は解けていてサクサクと進むことができました。しかし、誰にも会わない・・。

浅川峠から扇山までの登り斜面は、北側斜面で日中でも暗く、雪が残っている箇所もありました。かすかに残るトレースと自分の読図能力を頼りに、迷わないように進みました。

登山者に全く会わず、不気味なほど山のなかは静かでした。だんだん心細くなりかけていたところ、扇山山頂に着きました。

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標高は1138mです。案内板によると、綺麗な富士山を望めるようですが、今日は残念ながら富士山は雲のなか。

そして、ここでも人一人おらず。

寂しさがピークに達したため、山頂に長居することなく下山をはじめました。

約2時間歩いて、無事にゴールの烏沢駅に着きました。

結局、山に入ってから誰にも会わずに登山を終えました。

静かな山旅で満足感はあったのですが、もし何かあったらどうしようという不安を抱えながらの登山でした。


単独行初心者の私にとって単独行は、単独行と言っても、山では誰かしらに会うことが今までの前提でした。

しかし、単独行の場合、誰にも会わない本当のひとりぼっち登山になるケースもあるのだということを今回の登山で気づきました。

山のなかで周囲に誰もいない状況で、自分に何かあってもしっかり対処できる技術とメンタルをつけることが、単独行にはとても重要だと痛感しました。

単独行のリスクを考慮しながらソロの山登りを楽しみたいですね。

今日は、ここまで。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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