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【リアル体験】考え方の違い

以下は、実際に私が体験したM&Aにおける双方の考え方の違いについての記事です。


考え方の違い

買い手企業は県内でも大手企業です。
とにかく経費カットを徹底する会社でした。
今まで当たり前だと思っていた経費や、これは必要だろうと思っていた経費を徹底的にカットされました。
しかし、それは買い手企業の考えです。
私があれこれ言うことではないと思っています。

しかし、ある出来事がきっかけで、考え方の違いを痛感しました。


商売に対する考え方

⚫︎大幅な値引き

新たに設備投資を行うことが決まりました。
当然大きな金額が動きます。買い手企業は何社からも見積もりを取り検討しました。私もそのプロジェクトの一員となり話し合いに参加しました。

見積もりが大体揃い、話し合いをしているうちに買い手企業の営業マンが「もっと値引きさせよう。」と言い出しました。
確かにあと少し値下げが可能だと思った瞬間、「あと500万は値引きさせよう」と言い出したのです。
「えっ!それは無理でしょう」と言うと「いやそこはネームバリューで何とかさせるよ」と….

大企業のやり方に驚きを隠せませんでした。
私たちのような中小企業は、互いに助け合ってここまで成長してきました。過度な値引きを求めることは、取引先に損をさせてしまうと考え、これまであまり要求してきませんでした。
「だから中小企業止まりなんだよ」と批判する方もいらっしゃるかもしれません。


⚫︎助け合いは存在しないのか?


商売とはそう言うものなのでしょうか?
助け合いなど今の時代には存在しないのでしょうか?

義父が亡くなってからいろんな方に助けてもらいました。
「先代社長には世話になったから、今回は君の会社で進めさせてもらうよ」
「前回は、この金額でやらせていただいたので、今回は少し値引きしておきました」など助け合いでやってきました。

しかし、今回の大幅な値引き要求は相手側にどのような影響を及ぼすのでしょう?当然担当者は「そんなの無理だと言って来い!」と会社に怒鳴られるでしょう。
担当者からすれば「無理です」と言えば他社に決まってしまう。
そうなれば、自分の評価が下がる。負の連鎖です。

また、これを聞きつけた他の業者は対抗策に出るでしょう。
「あの会社は無理な値引きをするらしいので、最初から上乗せしておこう」
「この部分は値引きを大幅にしておいて、代わりに消耗品の単価を高くしておこう」と思うはずです。
相手企業も商売です。いくら大手企業だとはいえ、赤字になってまではやる意味がありません。

M&Aを行うと「考え方の違い」はつきものです。
それは当たり前ですよね。今まで違う環境できた者たち。
しかも、大企業と中小企業の考え方が同じなはずはありません。
これらをどう乗り越えたらいいのか、いまだに模索中です。

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