ミュシャ展@横浜
アール・ヌーヴォーを代表する作家にして、のちにチェコの国民的芸術家になったアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)。
「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」が2024年11月23日(土・祝)から2025年1月5日(日)までそごう美術館(横浜市西区高島2-18-1そごう横浜店6階)で開催される。
チェコ在住の個人コレクターであるズデニェク・チマル博士のコレクションから170点が来日。そのうち約90点が初来日作品となる。
貴重な直筆作品をはじめ、代表的ポスター、挿絵、お菓子のパッケージ、装飾品や装飾の資料などミュシャの多彩な芸術活動に焦点を当てる。
本展では作品のとどまらない、プライヴェートなミュシャの姿に迫る。画家の友人であり親交が深かったポール・ゴーガンとの写真や、本展出品作品である油彩画《エリシュカ》のモデルとなった16歳のエリシュカ・ポリーフカの写真も紹介する。
ミュシャは1860年、現在のチェコ共和国南東部のイヴァンチッツェに生まれた。1887年、27歳の時パリに向かい、アカデミー・ジュリアンに入学。書籍の挿絵の仕事を受け持ちながら生活する。
が、転機が訪れる。1894年の年末にパリの大女優サラ・ベルナールのためのポスター《ジスモンダ》を手がけることになる。このポスターが評判となり、ベルナールと正式に契約を結び、6年間にわたり彼女のためのポスター・舞台装置・衣装・ジュエリー・ヘアスタイルまで手がけた。
そうしてミュシャはアール・ヌーヴォーを代表する作家として躍進する。
以降祖国チェコのための作品に力を入れる。1911年、スラヴ民族の歴史を描いた連作《スラヴ叙事詩》の制作を開始。1918年にオーストリア・ハンガリー帝国が崩壊し、チェコスロヴァキア共和国が誕生した。
すると同共和国の国章、郵便切手と紙幣のデザインを無償で引き受けた。1928年、プラハ市に《スラヴ叙事詩》全20点を寄贈。1931年、プラハ城の聖ヴィート大聖堂のステンドグラスをデザインした。
1939年7月14日、プラハで逝去。78歳だった。
開館時間は午前10時から午後8時(入館は閉館の30分前まで)。12月31日(火)、1月1日(水・祝)は午後6時閉館。
会期中無休。
入館料は一般1400円、大学・高校生1200円、中学生以下無料。事前予約は不要。
問い合わせは℡045-465-5515。そごう美術館の公式サイトは https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/
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