「東京嫌い」ごちそうさまでした(宴のあとの帯コレ)
「東京嫌い」という同人誌を先月購入しました。21名のnoteクリエイターがお題に沿って書いた文章が集まっているのですが、見事にみんな東京に対するまなざしが違っていて驚きでした。この場所に何らかの関わりがあったり、思いがあったりする人は特に楽しめる内容ではないかと。
今回珍しく全作品に対してTwitterで帯コメントを書いてみたので、マガジン掲載順に並べてみました。少しでも作品に親しむきっかけになれば幸いです。
1.岩間洋介さん「東京は夜の七時」
このタイトルにピンときた人にまず、おすすめの話です。
2.まぶたゆりこさん「イーストウェスト」(東京嫌い)
そういえば隅田川もセーヌ川に見立てられていたなということを、読んでいて思い出しました。
3.山羊メイルさん「夜空に引き上げられる」
一気読みを推奨します。東京にも夜空があるんやで。
4.真巳さん「2020 東京新サービス」
少女マンガ好きは履修必須です。
5.ナースあさみさん「わかり合わなきゃいけない症候群に囚われているわたしたちは」
個人的にソフト麺を給食で食べたことがないので、試してみたい。
6.ハネサエ.さん「とうきょうたろう」
初読時のインパクトがもの凄かった。そして何度読んでも破れない耐久性を持っている。
7.まるいがんもさん「東京嫌い?」
自分の東京に対する視線と近い感じでした。
8.林伸次さん「東京に降る雨」
東京×雨の音楽はけっこうある気がしています。この話に合う曲はなんだろう。
9.サトウカエデさん「ひとくちの夜をすくって」
さあどうするどうなる、というところで無料部分が終わるので、続きが気になる人はぜひ。
10.teapotさん「完璧で怠惰な、ありそうでなかった東京」
六本木ヒルズは相変わらず東京タワーが綺麗に見えて、最近は新しい像が立ちました。変わるものと変わらないものが混在するおもしろい場所。
11.カワイミナミさん「あたらしい別荘地」
「あたらしい星に着いたらあの絶景を見たい、名物のあれ食べたい」なんて会話をする日が来るのかな、いつかは。
12.パスカさん「自由律俳句集 渋谷の広告がでかい」
タイトルが渋谷なのにヘッダーの写真が新宿なところが好きです。
13.こげちゃ丸さん「体温と同じ水」
本題とそれますが、眺めのいい社員食堂がうらやましい。
14.Yukiさん「永久機関の住民」
まるで「木綿のハンカチーフ」のような出だしが行き着く先をぜひ見てほしいです。
15.志村優衣さん「2019年、9月28日。」
今日もどこかで何かが終わり、また始まり。見えぬけれどもいるんだよ。
16.吉川愛歩さん「あの日、あなたに会う前に」
無料で読める部分がないのが、なんとも潔い。この話も朗読劇に良い感じ。
17.山里正樹さん「遠い東京と息子の話」
まーちゃんは尊い。
18.henzutsuuさん「橙色に頬をぶたれる」
東京タワーは人によって思い入れが違っていそう。自分にとってはマンガ(CLAMP作品)に良く出ていた場所、という感じ。
19.ふみぐら社さん「上京消滅物語」
余談ですが、東海道新幹線で気になるけど通り過ぎる駅は岐阜羽島と三河安城。
20.下瀬ミチルさん「放し飼いのはばたきに愛を」
2020年のこんな日々もいつか忘れてしまうかもしれない。でも、これを読めば一瞬引き戻される。タイトルも素敵で、おすすめ。
21.吉玉サキさん「始発列車」
今考えるともっと吉祥寺を満喫したかったかも。飲み歩きとかしてない……。
トップはデコレーションされて華やか、けれどその下には苦みがある。堅牢だけど時折揺らぎ脆い。東京はなんだかコーヒーゼリーみたいな気がする。
東京嫌い、ごちそうさまでした。まだの方はぜひご賞味ください。
以上、全21作品の帯コメントでした。
※この帯コレまとめをしようと思ったのは、涼雨零音さんの以下の記事がきっかけです。ありがとうございます。
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