井上純一 著 漫画「逆資本論」解説


  1. 「逆資本論」は、現代日本の経済社会にどのような影響を与えているのか。逆資本論を応用した新しいビジネスモデルや経済政策の可能性を探る。

  2. 「逆資本論」を読んだ感想や解釈について、読者アンケートを実施する。特に、若年世代の反応に着目する。

  3. 「逆資本論」を教材として採用している大学の授業について、学生からの評価を集める。その上で、教育現場における逆資本論の役割を整理し、提言する。

  4. 「逆資本論」に基づいて、エシカルなビジネスを展開するメーカーや小売店などの事例を紹介する。正しい情報を提供することで、消費者にエシカル消費の意識を高めてもらう。

  5. 「逆資本論」において、社会の理不尽さや危機を克服するために必要なものとして、「カルチャー」が挙げられている。その言葉通り、カルチャーに関する新しい考え方やイベントの企画を提供し、社会に貢献する。

『逆資本論』      作者 井上純一 


⚫️革命的にして、古典な政治経済論漫画。


 本作ではカールマルクスが書いた資本論の一番大事な部分は市民運動による政治政策の変更であり。手段として選挙制度は民意を反映出来無いので、意識高い運動家がデモを行って政治家の意識を変える事であると主張しています。

 経済政策としては積極財政による経済活性化が有効と主張しています。その投資先は、グリーンニューデールと呼ばれる環境対策・二酸化炭素削減事業・再生可能エネルギー産業への投資が日本経済再生に必要という意見です。

 本作の革命的部分は、作者の主張を国民の大半が賛同しないのは認知バイアスが原因で知識が欠落してるからであると言う描写です。評論漫画の最大の強みは、読み手の思い込みを変えてしまうくらいの絵とコマ割りの技術による言葉のイメージを変えてしまう力です。

 逆に本作は、読む側の人間の思い込みに原因が有ると描写するのは漫画技法の否定であり逆漫画論とも言えます。これを良しとした編集者は革新的考えの持ち主だと思います。

 古典的な部分は政治論において1960年代の学生運動の主張と同じで「正しい政治」を行うには市民運動・学生運動による国民的意識改革が必要と言う意見です。

 市民運動・積極財政賛成・環境投資推進・消費税廃止と言う政策と政治組織としては、れいわ新選組・市民運動を支持する人にオススメの本です。

 ポイントは、気候変動の原因を世界の大半の学者が認めてるから環境投資が必要という部分の漫画による理解促進の為の説明が少なく殆ど文章と引用だけなので読者の認知バイアスを突破する力が弱い事が惜しまれる事です。

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