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白杖のあれこれ

 視覚障害者が使うことの多い白杖。あなたはどこまで知っていますか?

 こんにちは、くつばこ+のみうです。
 今日のnoteは全体で666本目らしいですね。666と言えば不吉な数とか言われたりしますが、個人的には36(6^2)までの和っていう説の方が好きです。しかも36も8(2^3)までの和だし、666は17までの素数の2乗の和でもありますよね。素数か累乗数かという極端さがとっても好みです。
 こういう規則?みたいなの、どこで覚えたんでしょう。ルービックキューブを解くみたいな感じで数字の規則性を見つけるのは好きですが、多分これは小さい頃に本などで読んで覚えてる類のものだと思うんです。忘れちゃってることも多いのでもう一度読みたいなあ。 

 数字の話はこれくらいにして、(せんには読み飛ばされました…)本題に戻りますね。
 今日は、以前せんが書いていた「補聴器のあれこれ」に倣い、「白杖のあれこれ」について書いてみようと思います。

☆形状の種類

 補聴器にも色々種類があったように、白杖にも種類がいくつかあるんです。分類の仕方として、杖自体の形状の種類と石突(いしづき)の種類があります。まずは杖自体の形状について。
 大きく「直杖(ちょくじょう)」「折り畳み式」「スライド式」「支持ケーン」「IDケーン」の5種類があります。

 街中でよく見るのは直杖か折り畳み式のものでしょう。直杖とはいわゆる「白杖」と呼ばれるもので、その名の通りまっすぐ1本の棒になっています。折れづらく、振動も伝わりやすいです。
 折り畳み式は、基本的に直杖を5等分か7等分してじゃばら折りにできるような形状になっています。持ち運びに便利です。
 スライド式は機能的には折り畳み式と変わらないと思いますが、折り方がじゃばらではなくラジオのアンテナのように太い部分に収納していく形になっています。
 支持ケーンというのは体幹機能や下肢障害と視覚障害の重複の人が使うもの。体を支える機能もあるので強度的には一番でしょう。
 IDケーンというのはいわゆるシンボルケーンとして、他人に「自分は見えないです」と知らせるために使うもの。7段折りで細く、軽い素材でできています。IDケーンを直杖のように使おうとしたらみうは1時間で折ると思います()。

☆石突の種類

 石突(いしづき)ってご存じですか?実は、白杖は白い部分だけでできているのではなく、むしろ先端の地面と接触する部分にあるものがとっても大事なんです。
 「石突」と呼ばれるこの部分には大きく4つの種類があり、それぞれ「スタンダード」「ティアドロップ」「ローラーチップ」「パームチップ」という名前がついています。
 スライド式や支持ケーンの場合は固定のチップがついている他、IDケーンとして発売されているものはスタンダードだけになりますが、直杖と折り畳み式の場合はそれぞれ4つの石突の中から選択できます。 
 ちなみにヘッダーの写真は日本点字図書館の用具ショップから引用させていただきました、セガワケーンの折り畳み式パームチップです。

☆携帯することが視覚障害者の義務

 そもそも白杖は、道路交通法的に視覚障害者に携帯義務が課せられている福祉用具の一つです。

参考:道路交通法第14条1
目が見えない者(目が見えない者に準ずる者を含む。以下同じ。)は、道路を通行するときは、政令で定めるつえを携え、又は政令で定める盲導犬を連れていなければならない。いなければならない。

 目が見えないものに「準ずる」基準は定かではないのですが、とりあえずみうは白杖か盲導犬かは持た(連れ)なければいけないということにはなりそうです。

☆視覚障害者以外が持たないわけでも、
視覚障害者であれば必ず持っているわけでもない

 少しややこしいですね。まず、「視覚障害者以外が持たないわけではない」と聞いて驚いた方もいるのではないでしょうか。また法律の引用になるのですが、

参考:道路交通法第14条2
目が見えない者以外の者(耳が聞こえない者及び政令で定める程度の身体の障害のある者を除く。)は、政令で定めるつえを携え、又は政令で定める用具を付けた犬を連れて道路を通行してはならない。

の通り、身体障害が全くない人が白杖を持つことは法律で禁じられています。ただし、「聴覚障害者等は持つことが許されてはいる」ということも読み取れます。私は白杖を持っている聴覚障害者には出会ったことはありませんが、視覚障害者以外でも持つ可能性はあるんですね。

 そして、視覚障害があれば必ず持っているわけではないということも周知されておくと嬉しいです。みうが18年間持たずに生活していたように「弱視で持たない選択をする」という人や、「慣れていない場所だけIDケーンとして使う」「夜は見えづらいから夜だけ使う」など、タイミングに応じて使うかどうかを選択する人もいます。
 今までスタスタ歩いていた人が急に白杖を出したという場合でも、「見えづらいことを周囲に知らせる」ために持っている場合などもあるので、詐欺だ!とならないようにして頂けると嬉しいな、と思います。

☆最後に

 今日は、以前(と言っても1月)に書いていた白杖に関して続きを書いてきました。途中法律が混ざったり細かい杖の分類があったり難しめの話題だったかもしれません。

 視覚障害者のシンボルとして扱われやすい白杖ですが、聴覚障害者が持つ可能性だったり、状況に応じて持つかの選択を変えたりすることもあるということをぜひ知っておいてください。
 知られざる白杖の実態を少しでもわかりやすく解説できていたら嬉しいなと思います。
 長くなりましたが今回はここまで!お付き合いありがとうございました!

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