経済的理由で高校に行けなくてもいい?

こんにちは、くつばこ+のうたです。成績発表がありました。単位を落とすことはなかったようです。一安心ではありますね。
今日はちょっと前に貧困の指標として、お金だけで考えていいのかって話をしたのですが、そこから少し脱線した話をしたいと思います。(読み方的には貧困の話をしているようで、指標について話した説はあります)

☆直接的な指標とは?

前回、貧困の定義で所得(正確には等価可処分所得)を本当に使うべきなのか考え直すことも必要ではないか、という話をしました。そこでは、「所得という間接的な指標ではなく、もっと直接的な指標で考えることも必要ではないか」という話でした。もちろん、高齢者の貧困も近年問題になっていて、考えていく必要のある問題です。しかし、子どもの貧困のほうが未来への影響が大きいかなと個人的に思っているので、今回は子どもの貧困を考える時の直接的な指標を考えていきたいと思います。直接的指標の例としては、「医者に経済的理由で行かなかったことがある」「絵本や子供用の本を経済的理由で買わなかったことがある」があります。これらの質問に「はい」と答えた割合を調べることで子どもの貧困問題の実態を表す方法です。

☆子どもに必需なものはなに?

直接的な指標は色々考えられると思いますが、すべての子どもが与えられるべきものが指標としてふさわしいのは文句のつけようがないでしょう。ということで、2008年なので少し古いですが、1800人の人にアンケートを取ったそうです。そこで、朝ごはん・病院に行く・遠足や修学旅行への参加は8割以上の人が必ず必要と答えました。しかし、高校までの教育は6割程度、短大・大学への進学は4割程度の人しか必ず必要とは考えていない。4割の人は希望したとしても、お金がなければ中卒で働くべきであると言っているのです。これにはかなり驚きでした。ちなみに、絵本や子ども用の本は5割以上の人がなくてもしょうがないと考えているそうです。

☆他人に優しくない社会

6割の人が経済的な事情で大学に行けなくてもしょうがない、4割の人が経済的理由で高校に行けなくてもしょうがないと考えている世界だと思うと正直悲しくなってきたのですが、ここからわかることは他人に優しくない社会何だなということです。多分、自分の子どもが経済的理由で高校にいけないと考えてみると、だいぶ傾向が変わるんじゃないかなって思います。でも他人となった瞬間、しょうがないと思うみたいです。日本人は礼儀正しいとか約束を守るとか、いい所がないとは言いません。でも、他人に対して冷たすぎません?

参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjdp/23/4/23_KJ00008521584/_pdf

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