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#2 田舎の小学生について思うこと

うちの長女は小学3年生。中学受験を考えている。

都心の「クラスの半分が受験する」「低学年から通塾」「くもんは中学数学レベルまで終了」みたいな地域からかけ離れ、地方のマイルドヤンキーが幸せを謳歌する地域に住んでいる。

実家近くの大きな一軒家に(実家から援助してもらって建てた)住み、大きなファミリーカーに乗り、子供は帰ったら学校から出た宿題だけしてYou Tube とSwitch、休みの日は両親と一緒にゲームセンターに行くか、
親に放置されてアポなしで友達の家に行き友達家族の団欒の邪魔をして煙たがられるような、そんな人たちがたくさんいる。
図書館や科学館になど無縁の家族が「我が一番」と幸せそうに暮している。


茶髪や金髪の子供がいないだけましだけど、見るからにネグレクトみたいな風貌の子がいないだけましだけど、「普通の子」の概念が都心とはとてつもなくかけ離れている。

多分、同じ学年に中学受験する子は1人いるかいないか。

小学校に入学する前は、地元の公立中学に行って高校受験で進学校狙いでもいいかなと思っていた。だけど実際に入学して見て、その質の低さに驚いた。

小学校に入って、こんなに子どもたちが勉強しないのかと。私の知る限り、くもん、学研、そろばんに行っている子はいない。「先取り」という単語はもう死語だ。

小学3年生の4月の宿題が、カタカナのしりとりだった。
(え、カタカナって小1の秋くらいにやったよね?)

娘の友達Aはいまだに、家に遊びに来るたびに
「今、何時?」
(時計は見えるところにある)
「5時まであと何分?」
(5時に帰ってこいと言われている)
と3分おきに聞く。
(時計の読み方は小1だし、あと何分も小2でやってる…)

先日は娘の友達2人との会話の中で「とおかだよ」と言ったら、
A「とおかって何日?」
私「何日だと思う?」
B「8日?6日?」
私「どっちもちがう」
A「4日?」
私「ぶー」
B「わかった!7だ!」
私「……」
結局消去法で最後に10日が出た。
小3って、日付の読み方できないんだっけ?


低学年から勉強ばかりさせても意味がないということは知っている。むしろ野山を駆け回って、泥んこになって、自然や四季を感じながら、日が暮れるまで遊びまわった方がいいことも知っている。

でも田舎の子供がする遊びも、You Tube とSwitchだ。

いくら身の回りに自然があってそこで遊んでいても、自然や草花や虫や気候の変化に気づけるのは結局は「知性」がある子なのだ。
これが田舎の実態だと思う。


娘は私が選んだドリルを1日数ページやっている。確かにレベルの高いドリルを選んだことには違いないけど、そこまでガチガチに勉強させているわけではない。
なのに、たったそれだけで教室では「無双状態」らしい。
他の子がわからない問題(教科書レベル)が自分だけ解ける。ノートを提出したら自分だけ最高評価をもらう。当たり前にカラーテストで100点を取り、20点や30点の子に「ずるい!」と言われる。(ここで「ずるい」という子の感覚もズレすぎていて理解できない)


娘は学校が楽しいらしい。
そりゃそうだ、そんな場所にいたら自己肯定感上がるよね。この自己肯定感の高さを娘に与えてくれた田舎の小学校に感謝したい気持ちはなくはない。

だがその反面で「お山の大将」感が心配になる。あなたのいるその山は、とてつもなく低いのよ…と。むしろ山ではなく、丘。


来年中学受験に向けて大手塾に入ろうと思っているけど、そこで彼女はどうなるんだろうか。あっさり、ぽっきり、その高い鼻をへし折られるだろうか。それとも自己肯定感の高さを発揮して、エリートたちに喰らい付いてグングン伸びていくだろうか。

その結果によっては、田舎の小学校も悪くないよ、と言えるかもしれない。

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