休職期間まとめ

 僕は2020年12月から約半年間うつで休職をしていた。そして2021年6月1日から復職する。


 思い返してみれば自分の限界を知ることができたいい機会だった。「自分の限界を知ることができた」なんて言う人のほとんどは限界まで頑張った人だろう。しかし僕は違う。僕が知ることができたのは自分の能力の限界ではなく、自分が自由である限界だからだ。


 休職期間中とはいえど後半にも差し掛かると容体は安定して、しかし副業禁止の就労規定によってバイトをするわけにもいかず、ただの暇人だった。この期間は僕の人生の中で一番自由な時間だった。ここまで自由な時間が膨大に与えられたら色々なことができるだろう。しかし、逆にここまで膨大な時間を与えられてもできないことは多分この先の人生でもできはしないのだろう。

 休職期間中には自分なりに色々なことをしてきたつもりだった。引越しもしたし、新しい美容院に2回行った。Javaは相当書けるようになったし、多変量解析についての理解も深まった。しかしそれだけだった。


 自由な時間がたくさんあると言うことは僕に無限の自由が与えられたのだと錯覚させた。しかし本当は僕は変わらず時間の濁流の中にいて、川下にどんどん流されているだけだった。その状態で感じることのできる自由なんてまったく無限なんてものじゃない。そしてそんな中で自分をできるだけ自由にしてやるための決断力や勤勉性、時間の運用能力、精神力の限界などの枷がどれほどのものなのか、それを浮き彫りにされた休職期間だった。

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