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アクアチムの先発品と後発品の違いについについて

ニキビの治療などで使うニューキノロン系の抗生剤の外用薬があります。
皮膚科の門前薬局では使われることが多い薬です。
剤型が複数あり、適応が違ったりと細かいところでつまずく事が多く、
何度かミスをした事がある薬なので復習ついでにまとめようと思います。

アクアチム軟膏

アクアチム軟膏

アクアチム軟膏は後発品はありません。
また、適応にざ瘡(ニキビ)が無い為、間違いが起きやすいポイントでもあります。
疑義紹介などで薬の追加などをお願いする際に、剤型をお伝えするのを忘れて、再度疑義紹介をするといった事がありました。
ニキビで処方されることは無く、とびひ・毛包炎(表在性皮膚感染症)や蜂窩織炎・おでき(深在性皮膚感染症)に使用されます。

アクアチムクリーム

アクアチムクリーム

ナジフロキサシン製剤では一番よく見る剤型です。
適応症も広く、ニキビや、おでき、とびひなど幅広く使われます。
中でもニキビに使われることが多い印象です。
注意点は、ニキビはニキビでも赤ニキビや黄ニキビなど、炎症を起こしているニキビに使用されるお薬で、白ニキビや黒ニキビといった炎症していないニキビには効果が薄く、使用しないこととなっているので注意してください。
ナジフロキサシンクリーム「SUN」はナジフロクリームとして販売されていたお薬で、現在は名称変更しています。

アクアチムローション

アクアチムローション

ローションタイプのナジフロキサシン製剤です。
アルコールが入っている為か、副作用として刺激感が他の2種類に比べて多く出ています。
また、1本の量が20mlの為、処方箋上で10mlと書かれて処方されることや、
1本10mlと思いこみ、20mlの調剤時に2本持ってこられる事があります。
今まででミスが一番起きている剤型だと思います。
ローションタイプの為、髪や体毛に覆われたところにも比較的塗りやすく、クリームタイプと使い分けて出されることもあります。
軟膏製剤とは逆に、ニキビにしか適応がありません。
使えるニキビはクリーム製剤と同じで赤ニキビや黄ニキビなど
化膿しているニキビとなります。
個人的にはクリーム製剤よりも目立ちにくい為、ローションの方が好みにあってます。傷になってしまうとより刺激感が出るのでそこは我慢するしかないですが…

まとめ

剤型によって適応症が違ったり、
ローション剤が1本20mlだったりと、地味に初見殺しなところが多いお薬です。後発品を出しているメーカーさんは少ないですが、「SUN」(サンファーマ株式会社)の後発品は添加物が少なく肌の弱い人でも使いやすいのかなという印象です。
以上、先発品と後発品より、剤型同士の違いの方が多いナジフロキサシン製剤でした。
剤型で違いがある理由など、まだまだ気になる事があるので引き続き勉強していきたいと思います。

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