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【詩】枯柳

初めて会った時から

枯れていた柳の木

その柳の木が

もうすぐ刈られるらしい…


ベンチの横で

佇んでいる枯れ木に

ぼくはいつも救われていたのに


枯れていたあなたは

枯れているぼくの心を

癒やしてくれるような

気がしていた


ごつごつとした木肌が割れて

ボロボロと中身が崩れてゆく


そんなあなたは最後まで

倒れることはなかった


ひどい嵐があっても

折れたりせずに

耐えていたけれど


次に行った時には

既に切り株になっていて


あなたの傷口に手を当てると

まだ暖かかった


手に馴染むあなたの傷口は

少し湿っていて

太陽のぬくもりを帯びていた


既に死んだはずの枯れ木だけれど

まだそこに意思はあるような気がして

刈り倒されても尚

ぼくの心を救ってくれた


枯れてしまったぼくに

暖かい樹液を

分けてくれた

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