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自分の歴代「作業中音楽視聴ヘッドフォン」を全機種振り返ってみる

インターネットで見るヘッドフォンのレビューは「自宅リビングでブランデーでも傾けながらの音楽視聴」というようなシチュエーションを想定して書かれていることが多いように思う。
しかし自分は主に職場で、自宅で、作業中に(自分を追い立てるための)音楽を聞いている。
むしろ聞かないと作業が進まない。毎日聞くものだから最低限音質を良くしたい。
その基準で「作業中の音楽視聴に適したヘッドフォン」を長年探してきた。
あまり同様の視点でのレビューを見かけないので、ノスタルジーも兼ねて歴代機種を振り返ってみたい。
音源は音質より利便性を優先してしオーディオオタクではないと自認しているので「音楽も好きなガジェットオタクの話」として聞いていただけるとありがたい。
そのため主に話題は「装着感」の話になりますが、頭の形は千差万別なので是非店頭で自分にあったものをお探しください。
(長時間で痛くなるかどうかはなかなか店頭だとわからないのが難しいのだが…。)

作業中音楽用ヘッドフォンに求める要素まとめ

・密閉
在宅でない場合、当然会社で聴くのだから密閉しか選択肢はない。今では家用に開放も買えるようになったが長い間選択肢は密閉オンリーだった。

・軽い
まずこれが大事。長時間つけると重さの差は大きい。人気機種でも重いものもあるので注意したい。300gに行ってしまうとかなり厳しい。200代前半を目指したい。

・ヘッドバンドの形状
これは人によりそうだが、私は頭蓋骨の形が波うっているためヘッドバンドの形によっては長時間つけると一点に負荷がかかり痛くなってしまう。痛くなるともう音が良かろうがなんだろうがつけていられないため、大変重要な要素。

・音の傾向
これは音楽好みによるが、作業中ドンシャリはちょっと聞き疲れるので、ややかまぼこ寄りのほうが好きだ。といいながらも解像感がある方が「解像感あるー!」となるので好み。

STAX入門セット

かれこれ20年ほど前に購入。
上記リンクは現行機種だが当時の型番は当然違う。
当時もう少し安く4万程度だった印象だが、今は付属のイヤースピーカーがワンランク上がってるのかな…?
学生だったにもかかわらず、なけなしの金を突っ込んでSTAXの入門セットをいきなり購入。SONYのDiscmanをこれにつなげて聞いていた。
相当背伸びした買い物だったが、当時ヘッドフォンブームなどは影も形もなく、オーディオとしえばスピーカーで、このミニマムな構成で音楽を楽しめるのは当時としてはリーズナブルに感じた。
安い付属イヤホンから、いきなりちゃんとしたアンプ付きのSTAXに変わったのだからその衝撃たるや。
痛くならないヘッドバンド、軽さ、解像感と今考えても満点なのだが音漏れ100%なため残念ながら職場では使えない。
長年自宅リスニング用としてKENWOOD DPF7002と繋げて家で使っていたが、ヘッドバンドなど諸々壊れてしまって引越し時に処分。
思い入れがあるのでいつの日かまたSTAXを買ってみたい気持ちはある。

K271S

上記リンクはK271Sの後継機のK240MK2。
社会人になりしばらくして、どうしても職場で少し良い音で聞きたくて薄給から捻出して頑張って購入した。
ヘッドフォンブーム前夜の時代であり、まだiPhoneは発売していなかったが「ヘッドフォンナビ」等の初期のHTML系情報サイトは開始しており、それらを参考に選んだ。
すごく軽いし、この二重のヘッドパッドが優しく包み込み痛くならない。
音も密閉の中ではAKGらしく解像感があり好きだった。
硬めの人工皮革のイヤパッドが蒸れやすいのがやや難点。
ヘッドフォンアンプは高級機しかない時代で当然手が出せず、当時ラジオも愛聴していたので、ミニコンポの本体のみを中古で買いDiscmanと繋いで使用していた。
この村田蓮爾さんイラストのような独特のデザインも愛着がわき、長年使っていたが、イヤパッドが経年劣化でパリパリになりヘッドパットも壊れてきてしまった。(当時は交換部品も容易に買えなかった)

ATH-SX1

K271Sと比べ一転してシンプルなデザインに。
こちらも軽く、AKGほどではないがヘッドパッドも狭すぎないため頭が痛くなることはなかった。側圧も程よく、全体的にしっかりした作りで気にいっていた。
なかでもしっとりとしたイヤパットどヘッドパッドの肌触りが最高につけ心地が良かった。ただこのイヤパッドの耐久度が低く、どんどん買い換えないといけないのが難点ではあった。
(上記の「a」は改良型でイヤパッドは変更されていたような記憶)
ややかまぼこな柔らかい音質で聴き疲れしないタイプでボーカルが聞きやすかった。
こちらも長年使っていたが、最終的にはヘッドパットと本体の接合部が壊れてしまった。
この時代は安めのDACをiPodに繋いでいた。音源はCDを吸い出していたが徐々にDL購入に移行。

SRH1540

K271S購入より10年程度経っており、もうワンランク上を目指そうと購入した機種。
布っぽいイヤパッドは悪くなく、音質も好みだったのだが、この二分割されたヘッドパッドがとにかく接地面が狭くてむちゃくちゃ痛くなってしまった。
仕方なく半年ほどで買い替え。
いつのまにか空前のヘッドフォンブームが起きて中古市場も盛んになっており、eイヤホンさんで驚くような値段で売れた。
音源はiPhoneと、使用しながらiPhoneを充電できるという理由でSONYのUDA-1を使用。徐々にサブスクAppleMusicへ移行。

ATH-A2000X

上記のSRH1540を売っぱらったお金で中古を購入。
ちょっとヘッドパッドと側圧のバランスが自分に合わず、ヘアゴムで調整して使っている。やや重いのも難点だが、現状使用中。
音質はオーテクっぽい聴き疲れしない音でよい。

AKG Q701

ネットで中古を購入。
初めての自宅用オープンエアー。
オープンエアーでより強調されるAKGクリアさ。
軽いし、やはりAKG形状は自分と合ってて全然痛くならない。
気に入ってるのだが、コロナで仕事等で通話する機会が多くなり、音漏れがマイクでハウるのがちょっと怖くなりリスニング用に転向。
iPad Proに直刺しして使用中。

ATH-SR9

メルカリでバカ安だったのをパッド等を張り替えて使用中。
在宅勤務用にMACとオーディオインターフェースで繋いで使用中。
軽いし、かなり解像感もあり良い。ケーブルが独特の硬さ。
SX1を正当進化したような印象。
銀色が今ひとつだが自分しか見ないので、まあよし。


というわけで全機種振り返りました。振り返ってみるとどれも懐かしい…。
ご参考になれば幸いです。
皆さんの仕事時間も楽しい音楽体験を!

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