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友達にゲイだと告白された話

こんにちは。楠葉です。

それは突然のことでした。


僕には高校時代からの友達がいます。
学校後に1番遊んだ友達でした。



先日彼と、ある個室飲食店に食事に誘われました。「話がしたい」と言われました。
珍しく固い言い回しだったのを覚えてます。

席に着くと彼はすぐに口を開きました。
「嫌だったら嫌と言ってほしい」

あまりの真剣な表情に、僕はドラマでよく見る保証人になる話なのかと身構えました。

そして彼は僕にこう切り出しました。

「俺はゲイで、男性の事しか好きになれない。言おうか迷っていたけど、毎回悩むから言ってしまおうと思って。もし嫌いになるなら、言ってほしい」


少しだけ時が止まった様な気がした。
耳を疑いつつも、頭の中で情報を整理する。

だが、例え彼がゲイであろうと、僕は彼と過ごしてきた時間が楽しかったし、それを知って嫌いになるはずがない。

『嫌じゃないよ、ゲイだったとしても友達として変わらないし、距離を置こうなんて考えもしないよ』

そんな様な言葉を返した気がする。
とにかくそんな事で縁を切ったりしない。

ただ昔から僕は姉さんタイプの女性が好きだという話を何度もしていた。
逆にそれが苦痛だったのかなと心配になる。


しばらくして彼はまた話し始める。

「実は楠葉のことが好きなんだ。そのしたいとか、男性としてというか、一緒にいると落ち着くというか」

初めて好きだと告白された。
なぜか全身の力が抜けて軽くなる。

『ありがとう、僕も◯◯といると楽しい、
だから今後もよろしく』

告白の返事をしたことがない僕は、
途切れ途切れの返答をしてしまった。

『僕はゲイについては何も知らないけど、もし何か力になれるなら協力するよ』
僕はそう答えた。

もう少し真面な回答も出来たと思う。
ただ1度と告白された事がないんだ。


結果彼は「受け入れてくれてありがとう」と言って、運ばれてきたご飯を一緒に食べた。





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