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マツタキ今昔物語絵巻"How to make "


マツタキ今昔物語絵巻を手に取られた方はもちろん、
そうでない方も、
察する雰囲気から「奇抜なギョッとする世界観」が、
第一印象かと思います。

ですが、作品の根幹は、
西伊豆松崎町にまつわる歴史や伝説、民俗に基づいており、
一歩足を踏み込んで頂けば、
重厚かつ趣き深い世界が広がっていることを感じて頂けると思います。


マツタキ今昔物語絵巻は、
西伊豆松崎町の歴史や伝説、実在する人物に、
ほんの少しの空想を織り交ぜた摩訶不思議な物語と、
町内で撮影された写真のみで作られたフォトコラージュからなります。


この作品を制作するにあたって、 
まずは、
私を含む松崎町「絲」concept(以下、絲コン)のメンバーと、
ライターの住麻紀さん、
カメラマンであり、フォトコラージュ作家でもある行貝チヱさんで、
主たる11の題材にまつわる人や伝説、歴史を丁寧に取材しました。

今は亡き「囲炉裏端」松本晴雄さんと旧依田邸にて
伊那下神社の宮司さんの取材。社務所にお邪魔しました。
パパイヤ栽培の河浦さんの撮影は、パパイヤ畑にて。


それと同時進行で、
カメラマンの行貝チヱさんに、
松崎町の海山川、自然界のエレメント、人、祭り、風俗、建造物に風景、動物、植物、現象、工芸品、美術品、神社仏閣、文化財、生物など、
森羅万象を撮影して頂き、
かつ私たちも撮影に赴くと共に、
町内の方々からもご協力を頂いて、
多種多様な写真素材をとにかく集めまくりました。

炭焼き名人のお宅へもお邪魔しました
滝を発見すればパシャリ。
神聖なる源泉を求めて、パシャリ。
山に分け入り、パシャリ。
海に出でては、パシャリ。

その間、
松崎町のコワーキングスペース「ふれあいとーふや。」の一画を、
アーティストインレジデンスのアトリエとしてお借りしていましたが、
「フォトコラージュとはなんぞや?」を知る為に、
東京フォトコラージュ協会会長でもある行貝チヱさんに、ワークショップを開催して頂いたりもしました。

その時の私の作品。
一応松崎町内で撮影した素材のみで作りましたw
アングラ好きにも程がある!
狙ってないけど、こうゆう路線に行ってしまうんですね。。。
もはや宿命。


さて、本編に戻って。

膨大に集めた写真素材をコラージュ制作の為に
切り抜く作業が、
また果て度なく。

絲コンメンバーはもちろん、
たっくさんの町内外の皆さまにお手伝い頂き、
宿題に宿題を重ね、切り抜きまくりました。

たくさんのボランティアの皆さまと、
とにかく写真をカッターで切り抜く作業風景
コラージュ制作に集中する行貝チヱさん。


数多の素材の中から、チヱさんのイマジネーションの中で、選抜された素材たち。


そして物語制作もまた進みます。

ライターの住麻紀さん指揮のもと。
まず、私が11の題材についてわかっている歴史や伝説、物語、注目ポイント、面白エピソードなどをザザザッと書きなぐったものを、
みんなに読んでもらい。
その中から、
1つの題材につき、1人5個のキーワードをあげていきました。

怪しげなキーワードが並ぶ物語の制作風景


みんながあげたキーワードは付箋に書いて貼り出し、
更に、その中から自分が気になったものを5つ選び、その5つのキーワードから連想する物語を各々が制作してみる。
という作業を行いました。

そしてそして、
更に、みんながそれぞれ創作した物語の中から、「このポイント面白いね。」「この設定いいね」というところを、
切り貼りし、11の題材、それぞれの物語のベースが誕生しました。

そう!まさに物語制作もコラージュだったのです。

初回の特装本の物語部分は、カードタイプでした。


そして、ライターの住さんが、
切り貼りした物語を整えて下さり、
絲コンでも再構成を重ね、
完成に至りました。

初回制作の特装本は、デザイナーのBACCO designさんが、カッコよく仕上げてくださいました!

明治商家の伊豆文邸にてお披露目会もやりました。
約12mの巨大絵巻の展示と、駆けつけてくださった聖水の守り人、山本渉さん。


今回のBOOK制作にあたっては、
更に更に、
私、松本がもう一度、物語を大幅に書き換えたり、加筆修正しております。

改めて振り返ると、
制作手段からして本当に奇天烈過ぎて、
ちょっとビックリ。
よくやったな。。。と

本当にたくさんの皆さまの手と思いが、
加わり完成に至った作品であります。
その節は、本当にありがとうございました!

こうして、
摩訶不思議奇妙奇天烈な作品が出来上がっていったわけでありますが、
それに留まらず、
フォトコラージュのこの素材は、
実際の松崎町のどこにあるものなのか。
この物語のエピソードは、
どこに実在しているのか。
を、紐付けしていく仕掛けも用意されております。

その1つ。
ライターの住さんが丁寧かつ重厚にまとめて下さった、
マツタキに登場するレジェンドたちへのインタビュー記事を、
既に閉鎖された絲コンwebサイトより移行しております。

宮司さんにも無理なお願いをするも、快く引き受けてくださったポーズ。


マツタキ今昔物語絵巻と照らし合わせてお読み頂くと、
グッと松崎町の深みにお潜り頂けるかと思います♡

それでは、また別の話で。
さよなら。さよなら。さよなら。


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