【39日目】家族に乾杯できやしない【クソである】

祖母の携帯電話の料金プランを見直すために某大手キャリアのショップに行った。対応してくれた男の店員は、物腰が柔らかく丁寧で、ここ最近の祖母のデータ使用量だとか通話料とかを確認して適正なプランを提案してくれた。

けど、途中で自発的にいらんことを言ってきた。その店員さんの元嫁が、僕と祖母の住んでる町出身だと言い始めた。祖母は、よく話を聞いてなかったらしく知り合いかなんかがいるって話と思い、名前を聞きはじめた。僕は知りたくないと言ったが、店員はどういうつもりか、ちゃんと答えてた。小さい町だし、祖母は知り合いが多いので名字だけでどこに住んでる誰かピンときてた。誰が誰を楽しませたくてしてる会話なのか全く理解できなかった。

昼食を景色がいいイタリアンで食べた。期せずして家族の話になった。祖母は、僕から見て父方の祖母である。僕の母、すなわち義理の娘と仲良くしたいと思っているが、母はあまり関わろうとしない。孫たちは全員祖母が大好きなので、母がそういう態度なのを非常に残念に思っている。そこから派生して、色んな家族に関わる話をした。

家族のゴタゴタとか、それに関わるどうもやりきれない気持ちの話をしていて、切ない気分になった。祖母がそういう話をして、「ごめんね、こんなの聞きたくないよね」と謝ってきたが、僕なら身の回り全員に詳細に報告し、ブチ切れてテロリストもびっくりの報復行為にでるような内容だったので、祖母の堪忍袋の緒が、カーボンファイバー並みに強靭なことに驚きつつ、同時にその寛容さがゴタゴタの元凶を増長させてるのでは?とも思ってしまった。

その後別の話題になり、ニコニコしながら帰路についたのだが、心のモヤモヤは残った。本人が解決、もしくは事態を変えようとしない限り周りの人間が動いても迷惑になるだけだと考えている。だから、現状僕には祖母を助けるためにできることは無いと思う。それがなおさら残念だ。

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