個人勢の利点

【Vtuber】改めて個人勢の利点を考えてみよう

・まず最初に

さてさて。まずは手始めに基本から押さえていこうか。
いまさら説明するのもなんじゃが、
Vtuber界隈には大まかに分けて二種類のVtuberが存在する。

主に企業が運営を担当する「企業勢」
そしてそれ以外の「個人勢」
の二種類じゃ。

……改めて書いてみると凄まじく大雑把な分類になるが、
まぁ、そうなっておるのだから仕方がない。

企業勢は主に企業から様々なサポートが受けられる。
その他にも活動に伴った報酬や面倒な手続きも代わりやってくれる企業もある。
言わずもがな、挙げていけばキリがないほどに利点は多い。

故に個人勢の中にはそんな企業勢の方々を羨ましがる者もちらほら見受けられる。
確かに、羨ましくないといえば嘘になるな。

では逆に、個人勢が個人勢である利点はないのだろうか?
今回はそんな疑問から始めてみようと思う。

・個人勢の利点とは何か?


最初に結論から言ってしまおう。
個人勢の最大の利点は、自分自身が運営である事にある。

今更そんな話か、と呆れず、どうか話を最後まで聞いて欲しい。
……まぁ、厳密に「個人勢」という言葉は「非企業勢」という括りでもあるので、
完全個人ではなくサークルや団体運営の方には当てはまらん話かもしれんが、
小さな団体であれば少なからず運営に口出しする権利があるものと思いたい。

さて、話を戻して個人勢最大の利点である。
何故、自分自身が運営であることが利点となるのか。
そこを掘り下げる為にまずは企業勢の話をしよう。

企業勢とはすなわち、可能な範囲で最高の環境を整えたプロチームである。
最高のスタッフ、最高の機材、最高のモデル、そして最高の魂。
彼らはできる限り盤石な体制を整え、Vtuberを運営している。

そして、そんな彼らには一定のノルマが存在する。
収益、登録者数、再生数などなど、
営利団体である故、多方面で真摯に数字に向き合っていく必要がある。
企業側からノルマを課せられなくとも、
企業に属する故に、それが重荷になるケースも少なからず、ある。

あえて例えてしまうのなら、レーシングチームが近い気がするかな。
最高のスタッフ、最高の車、最高のドライバー。
これらを取り揃えて最高のタイムを出すために彼らは日々努力している。

では、個人勢は何になるかな?
ワシはただの一般ドライバーなのではないかと考えている。

自分の手で、自分の好みの車に乗り、自分で運転する。
ある者は初めて見る景色の為に。
ある者は自分好みの車を見せびらかす為に。
ある者はただ運転する事を楽しむ為に。
どこへ向かうも自分次第。己の意思がそのまま運営方針になっていく。

個人勢はどこを目指すも自由である。
その目的は実に様々であるし、そうでなくては窮屈じゃな。
個人勢とは、人に迷惑をかけない限り、何をしてもいい存在とも言える。

自分の手で自分の車のハンドルを握っている。
これこそが個人勢最大の利点である、とワシは思う。
これがどれだけ幸せなことか、考えたことはあるだろうか?

先立って利点を挙げてきた企業勢にも、少なからずデメリットも存在する。
あまり好ましい想定ではないが、
もし、企業が予定していたほどの結果が出せなかった場合。

それはどれだけ当人たちにやる気があったとしても、
数字や形としての結果を生み出せなければ、
チームはそこで解散を余儀なくされる。

これは辛いぞ。その無念の深さは筆舌に尽くしがたい。
コンテンツを作りたいのに、作らせてもらえない訳じゃからな。
本人がどれだけ運転を続けたくとも、車から降りる羽目になる。
(……まぁ時折、解散後もそのまま運転OKという太っ腹な企業様もおるがな)

転じて、今度は個人勢が車から降りるのはどんな時か。
それは、自分自身で運転をやめると決断した時にほかならない。

運転に疲れたのなら、車から降りて運転をやめる事も必要じゃな。
個人勢はいつだって好きな時に車から降りる事ができる。

そしてもう一つ。
絶対に忘れないでほしい事がある。

個人勢はいつだって好きな時に休み、
また好きな時に活動を再開する事
が出来るんじゃよ。

Vtuberであることに疲れたなら少し休めばいい。
そして、またやる気が出てきたら気軽に復帰すればいい。

幸い、この界隈も、もはや軌道に乗ったと言っていい。
一月や二月の間、留守にしたところで帰ってくる場所はなくならんじゃろ。

気軽に車から降りて、また運転したくなったら車に乗ればいい。
そしてまた自分が向かいたい場所へ向け、車を走らせて行けばいい。
個人勢最大の利点とはそこにあるのではなかろうか。

ワシが今回の記事を書くに至った動機も、
近頃、個人勢の見切りの良さがどうにも気になったと言う点もある。
もちろん、人にはそれぞれ事情というものがある。
しかし、大勢の人に迷惑をかけた、と言うならまだしも、
そうも潔くすっぱり辞める理由もないんじゃないかと思う引退も増えてきている。

どうか個人勢の方は忘れないでほしい。
運転を続ける権利も、辞める権利も、常にその手の中にある。
そのハンドルを握っているのは他の誰でもない、自分自身なのだと。


ここまで長ったらしい記事を最後まで読んでくれてありがとう。
もし貴方がVtuberであるなら、
できる限り、末長く活動してほしい。

それが貴方にとってもファンにとっても、
幸福な結末となる事を、勝手に祈らせてもらおう。

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