創始者 全宅ツイのグルが語るクソ物件オブザイヤーの歴史

いつも全宅ツイのnoteを読んでくれている奇特なみなさん。
全宅ツイのグル（@emoyino）です。

今日は、今年もまもなく始まるクソ物件オブザイヤーについて、特にご存じないみなさんに向けて、書いてみたいと思います。

リーマンショックの傷跡も癒えた2014年頃、僕はこのようなツイートをしました。

そうしたら、かずおくん（@kazuo57)が次のようにツイートしました。

始まりはここからで、2014年は #不動産屋さんが選ぶ次世代に語り継ぎたいプロジェクト100選 として、翌2015年からは #クソ物件オブザイヤー として、現在まで続く、この不動産屋さんたちの奇祭がはじまりました。

当時の僕は、なんで #不動産屋さんが選ぶ次世代に語り継ぎたいプロジェクト100選 を始めたのんか？

かつて、2008～9年頃に崩壊したファンドバブルの真っ只中、東京の一等地じゅうに白亜のマンションを建てていたリテック・コンサルタンツという会社がありました。その頃不動産仕入れマンだった人たちはわかると思いますが、彼らリテックのつける開発用地の価格についていける同業他社は存在せず、彼らが東京の開発用地のマーケットを支配していました。銀座を歩いても、六本木を歩いても彼らの「次の世代の資産を創る」と書かれた赤ちゃんの絵の仮囲いを見かけたものでした。

引用：http://www.retec-duplex.co.jp/company/message/index.html

しかし隆盛を極めたリテックもファンドバブルの崩壊とともに東京の不動産市場から退場してしまいます。それまで絶対にかなわない同業他社として仰ぎ見ていた会社が吹き飛ぶのを見て僕はある種の悟りを開きました。

その数年後2014年に、僕はどこかの大手デベロッパーの2年目ぐらいの社員の方と喋る機会がありました。そして彼らが、リテック・コンサルタンツもパシフィック・マネジメントもクリードも知らないという事実に僕は衝撃を受けました。

あれほど当時の不動産市場で我が世の春を謳歌した彼らが、たった数年で不動産歴史の闇に埋もれてしまう。

これはあかんぞと思いました。

不動産業は本質的にとてもシンプルなビジネスですので、不動産業における失敗の形はあんまりバリエーションがなく、どれも同じような形になります。ですので、過去の失敗の事例を学んでいたら不動産業で失敗する確率は下がります。

僕たちはリーマンショック、不動産バブルで深い傷を負いました。

だって不動産価格が下がるなんて思いもしなかったから。

転んだ僕たちがせめてあとに続く後輩たちが転ばないように何かを伝えていくべきではないのんか。

そう考えて始めたのが #不動産屋さんが選ぶ次世代に語り継ぎたいプロジェクト100選 でした。そしてそれを極めて優秀な実務家であるかずおくんが面倒くさがりばかりの不動産屋さんのお尻を蹴飛ばしてとりまとめ、投票させ、現在のクソ物件オブザイヤーの原型が生まれました。

このようにとても高尚な意義のある、不動産屋さんたちの後輩愛溢れる #不動産屋さんが選ぶ次世代に語り継ぎたいプロジェクト100選 いわば、クソ物件オブザイヤー初代優勝作品がこれ。

かもめ君はあとで職員室に来るように。

はい。

翌年2015年からは「クソ物件オブザイヤー」と名前を変えてこのお祭りは続きます。

#クソ物件オブザイヤー2015 の最優秀作品はこちら。

ぼくたちは知らずに、すでにこのとき高円寺の薄い土地へのインスピレーションを得ていたのかもしれません。他人様が建てた細長～いお家をゲラゲラ笑ってたら5年後、今度は僕たちが高円寺のもっともっとほそ～い土地に飲食店を建てる羽目になるのです。

また、この年から優勝者にはイカす不動産フレーズが刻まれたツームストーンと副賞が贈呈されるようなりました。

「ここより下のキャップで買うな　だびんち」

ついつい低いキャップレートでビルやお家を買ってしまって、沖に流されていったダヴィンチアドバイザーズさんを教訓とするために新宿マインズタワーの敷地内に建てられた石碑をモチーフとしています。

他の年のツームストーンも何個かご紹介します。

2019年、「向こうから来る物件は全部クソ」

いいですね。不動産投資家みんなが胸に刻んでおいてほしい名言ですね。どなたのお言葉でしょうか？

わしやったわwwwww

すごい大金を払って作ってもらった”透かし”がいい味を出しています。

はい。

つづいて2018年。「エビどう？」

夢先案内人（ス●ガ銀行行員）が可哀想な不動産投資家をハメ込もうとする不動産業者にLINEで問い合わせたときの有名なセリフです。日本語に訳すと、「おまえら不動産屋が連れてきたカスみたいな与信の不動産投資家ワナビーに、うちの銀行がローン出すのに必要なエビデンス（＝エビ）だけど、頼んでた通りに預金通帳の残高偽造できた？」といった感じなります。風流な言い回しですね。

今では各種スポンサーがついてとても豪華な副賞も、当時は御徒町で買ったカリフォルニアレーズン1年分でした。

そして2016年のクソ物件オブザイヤーからは素敵なゲストが毎年参加してくれるようになりました。

2016年　ば●●●まつこさん

2017年　希美さん　　マドカ・ジャスミンさん

2018年　よしまいさん　瀬山しろさん

2019年　倉持由香さん　瀬山しろさん

まあ、なんというか、おかげさまで6年もクソ物件オブザイヤーを開催させていただいてますと、知らんうちにとても規模は大きくなりました。

例えば2015年の最優秀作品のツイートはリツイート数が349でFavの数が239ぽっちだったんですが、昨年2019年のクソ物件オブザイヤーでは、総応募数777物件、エントリー作品のリツイート数は30万超。そして、優勝した「三井の日本橋バーコード」は4597RT・6430Fav・170万インプレッションと圧倒的成長！を遂げました。オープンハウスかよ。

もし、今年に入ってから全宅ツイ、そしてクソ物件オブザイヤーを知ったみなさんがいらっしゃったら、今年は是非、こちらのクソ物件オブザイヤーにご参加ください。参加の方法はかんたん。そのうちクソ物件オブザイヤー2020のサイトでルール説明されるから、それをよく読んで140文字ツイートするだけ。これを読んでる読者のみなさん、もっともっと家族、同僚、友達に全宅ツイを、クソ物件オブザイヤーを宣伝してください。クソ物件オブザイヤーに投稿してください。大丈夫です。全宅ツイは三井不動産OBである私が創設した「人と不動産の関係がもっと良くなりますように」をモットーとした不動産団体です。2020年の不動産史を共に創り上げましょう。
（おもしろ間取りキッズたちは参加をご遠慮ください。）

2020年11月4日　全宅ツイのグル

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【執筆：全宅ツイのグル】
【編集：かずお君】

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全宅ツイ不動産チンパンジー情報　号外
創始者 全宅ツイのグルが語るクソ物件オブザイヤーの歴史
発行：合同会社全国宅地建物取引ツイッタラー協会

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