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だから、ぼくはヒーローになれない episode 22 -PRパーソンが期待するデジタルトランスフォーメーションによる2030年代の東京改造計画-

こんにちは、イイジマケンジ|kushamiです。

前回の続きで「2030年代の東京改造計画」について。

自分の中で「こんな東京だったらいいな」と考えていたものの中から、<社会課題解決型> <いますぐできる> <デジタルトランスフォーメーション>の観点で考えた東京改造計画4選を取り上げる。

東京は変化し続けないといけない

改造戦略を考えるうえで、検討しなければいけないのが「ビジョン」である。ビジョンは「目指す姿」である。

そのなかで、東京が目指す姿ってどうなんだろうと考えたとき、一番に考えないといけないのは、東京および日本が”課題先進都市”であるということだ。

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Vision
‒ 見据える2030年代の東京 -

変化し続ける東京を、変えない。
人口減少、少子高齢化、災害、経済、温暖化、医療、教育、ダイバーシティ 東京は課題先進都市である。
世界中で山積している課題は東京に山積している。
だからこそ、東京は率先して解決のために走り続けないといけない。
東京で生まれた解決策はモデルケースとして
世界中にオープンソースとして提供する。

キーワードは「オープン」「チャレンジ」「クリエイティブ」。

    日本の、世界の、東京の課題を解決するために東京は変化し続ける。
変化し続ける東京を、変えない。

東京は常に課題を解決する都市であり、課題解決から新しいクリエイティブが生まれるのだ。日本は常にいつだって課題に直面してきた国であるので。そのときに、それまでは予想だにしなかった新しいアイデアが生まれる。

東京で生まれたクリエイティブを世界に適用させる。アイデアを自分のものだけに活用していたら意味がない。常に東京は世界に与え続けなければ、グローバル間でのリードを保てないのだ。

課題を解決することで自我を保つ。それこそソーシャライジングである。

デジタルトランスフォーメーションによる改造計画

”デジタルトランスフォーメーション” 通称DXというキーワードが近年キーワード化されているが、世界中で第4次産業革命が進行し、AI、IoT、ビッグデータ、ロボットなど新しいテクノロジーが社会実装されている。

日本はどうしてもこの波にうまく乗れていない。ただし、いつもそうだからしょうがない。日本は常にテクノロジー×課題の掛け合わせで新しい産業をつくってきたんだから。

まず手始めにデジタルトランスフォーメーションですぐに提供できそうな改造計画を4つ考えてみた。

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<改造計画①>マイクロモビリティ無料化

近年、東京都特別区(23区)の一部ではドコモのシェアサイクルサービスが定着してきている。

僕もよく活用していて便利だなと感じる一方、まだまだ「男性寄りのサービス」であると感じる。特に女性だとスカートなど長い丈の服装だとなかなか自転車は漕ぎづらい。かつ、高齢者で買い物難民となっている人だとどうしても利用するにはハードルが高い。

解決策としては、複数提示できる。
①電動キックボード(短距離移動インフラの整備)
ヨーロッパや米国だとすでに普及していて、昨年ベルリン・フランクフルトに行ったときも住民や観光客向けに自由に使えるようになっていた(有料だけど)
すごく便利なのが「どこでも乗り捨てできる」というところ。

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ベルリン・フランクフルトだとLimeという電動キックボードが主流だった。キックボードなのでまたがる必要がないから女性でも乗りやすい。道路交通法的にヘルメットも不要だったし、どこでも乗り捨てられるのが使い勝手がとてもよかった。(もちろん道路のど真ん中とかには乗り捨てられない。そこはGPSで乗り捨てできる場所をコントロールできている)

現在、日本国内においてもLUUPなどが実用化に向けて東京を含む各都市で実証実験をおこなっている。

LUUPのサイトをみると、足腰が不安で長時間歩けない人向けのモデルも開発されている。こうしてどんどんとイノベーションが生まれている。

あとは道路規制や地域の合意形成、収益システムなど進めば導入に向けて大きく前進するはずだ。(システム自体はドコモのシェアサイクル事業ですでに確立済み)

②マイクロモビリティ(超高齢化社会の足を支える)
国土交通省も動き始めている。2019年6月に、令和元年版「交通政策白書」を公開している。

”買い物難民”になりやすい高齢者の足として、車よりも小型な1〜2人乗りのマイクロモビリティを活用するということ、それを地域に広げることが提示されている。

それならば、いっそのこと①電動キックボードや②マイクロモビリティ(正確にいえばどちらもマイクロモビリティなのだけど)をうまく組み合わせて新しい公共交通インフラを策定していくことが新しい地域活性化サイクルの糸口になるのではないか。うまく収益システムを活用すれば、住民には無料で活用してもらうことも可能だ。

<改造計画②>リアルタイム健康診断

内閣府が提示しているSociety5.0でも同様のカタチが提示されているが、ウェアラブル端末やIoT家具を活用して、リアルタイムで生理計測データをAIにより分析し、健康状態を常にチェックしておくことは技術的に可能なのではないか。不整脈な人や高血圧のひとなど、時計型・イヤフォン型のウェアラブル端末を活用したり、椅子に座るだけで体調やストレスチェックができるテクノロジーなど、すでにメーカーで発表しているものもある。

ここで重要なのは、21世紀の医療が治療から予防へ変化したことなのである。
特に現代では生活習慣病を代表とされる慢性疾患が病気のメインストリームである。糖尿病、高血圧、がん、心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病は、国民医療費の約3割を占め、また死亡数割合では約6割を占める。

病気になってからでは遅い。病気になる前にいかに早くその予兆を察知し、予防できるか。そうすれば、健康寿命も延伸するし、我々が毎月負担している社会保険料の改善にもつながる。

医療分野における新しいテクノロジーは、少子高齢社会で世界をリードしている(?)日本ならではのイノベーションが期待される。

<改造計画③>リカレント教育標準化

「リカレント教育」を知っているだろうか。
リカレント教育とは、社会人が通う大学の授業カリキュラムのことで「生涯学習」と言ったほうがいいかもしれない。

2018年、2019年と日本女子大学のリカレント教育カリキュラムで、「マーケティングコミュニケーション論」について講義を担当したことがあり、そこで初めてリカレント教育とはなんぞやというところを知った。

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特に女性だと、出産や育児などで休職や離職を経験する人が多い。育児に関しては特に男性の役割でもあるのだが、現実として母親の負担は大きく、そこで自身のキャリアを中断せざるを得ない現状だ。

人生100年時代といわれる中、ある程度育児が落ち着いたタイミングや、育児じゃなくても一度社会人を経験してから、また違った分野を学びたい人は今後多くなってくるはずで、そんなときに”学びの場”を提供することは社会の視点から見て大きな可能性を秘めている。

リカレント教育をおいている大学は多いが、まだまだ費用は高額で手の出しづらいケースがザラだ。
たとえば、リカレント教育を月額1万円で受けられるといったらどうだろうか?僕なら受けたい。1万円だったら日々の交遊費を削ればいける気がする。

社会がどんどん変化し、求められるスキルも変わってきている。知識をアップデートできる”学び直し”があたりまえの社会になってほしい。

<改造計画④>スタートアップ特別支援金

都内においては、各地域でスタートアップ拠点が形成されているが、もう少し誰もが気軽に仕事を始められる社会であってほしい。まだまだスタートアップを始めることのリスクがあり、僕も実際に独立するときに多くの周りの人から「なぜこんな変化の時代にリスクをとる選択をするのか」と心配をされている。そりゃそうだよね、と思いつつ、少し違和感があって「なんでポジティブなことを始めようとしているのにこんなにリスクをとる社会になっているのか」と考えてしまうのだ。好きなことをやればいい、というわけではないが、「自分の力を試したい」「社会のために新しいサービスを開発したい」という想いがあればチャレンジしやすい社会であってほしい。

これから改造計画を改造していきたい

最後の④は一個人の願望にすぎないが、少なくともみなさんが思う「もっとこうすればいいのに」というちょっとした思い付きや違和感から新しいイノベーションが生まれ、それがクリエイティブとして東京が形成されていくと信じている。

今日ここでまとめたことはほんの一部であるし、雑なものであるがこれをどんどんあーでもないこーでもないとディスカッションできる機会がほしい。そうしたらいつかは本当に実現できるカタチになっているかもしれないのだから。

それでは、今日も一日がんばっていきましょう。
今日から僕はちょっとした”旅”にでようと思います。


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