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白雪レイドの雀聖2→魂天昇段までの打ち筋が玉の間における最適解かもしれないという話

神域リーグ2024開催前日となった6月4日、Vtuberの白雪レイドが雀魂配信にてついに念願の魂天に昇段した

彼が長年挑戦し続けていた魂天にようやく手が届いたことの意味を語りはじめるとさすがに長いので割愛するとして、今回は彼が一度雀聖3から2に降段してから、ものの数日で段位を戻し、勢いそのままに昇天するまでのスタッツが非常に優秀だったので、期間もある程度短めであることからも、「玉の間でポイントを盛るための最適な教材・見本となり得るのでは?」と思い、ここ数日の彼の打ち筋をポイントを抑えて見ていくことにする

まず直近で白雪レイドが雀聖2に降段したのは5月18日の段位戦配信においてだ

そこからすぐに昇段しなおし、雀聖2の原点から魂天までの間をおよそ20日ほどで駆け抜けたことになる

なお、彼が初めて雀聖2から3へと昇段したのは奇しくもちょうど2年前の2022年の5月18日の段位戦配信でのこと

そこからポイントの増減を繰り返しながらも5月中旬までは長らく雀聖3で停滞していた

しかし彼の実力は同じ魂天Vtuberにして神域リーガーにも選ばれたことのある千羽黒乃や鴨神にゅう、彼を神域で指名した麻雀プロの多井プロや村上プロも認めるところであり、実力的にはいつ魂天に到達してもおかしくないことは今回の降段→昇天へかけての異様な速さからも明らかだった
ならば白雪レイドにとってこの2年間を停滞させていた原因、あるいは超スピードで魂天に突き進めた要因は「雀風をどう最適化するか」だったのではないだろうか?

実際に雀魂のスタッツサイトで見比べてみても、この部分の違いは数値としても現れていた
まず2022年5月18日〜2024年5月18日の丸2年間を仮称で【停滞期】とし、雀聖2降段から魂天までの期間を【昇天期】とする

【停滞期】の基礎スタッツは以下の通り

麻雀配信を見ている人はわかるとおり、彼の雀風は副露派の積極参加型である。時にはかなり早い段階で安手・愚形からでもライバルの和了を潰したりするのにガンガン鳴いて行くタイプで、見返りがあると考えたら立直に対しても押していく
そのため放銃時副露率は玉の間平均の33.68%よりも7%ほど高い。しかし副露後放銃率は玉の間平均の14.89%よりも2.5%ほど低く、雀聖3平均とさほど差がないあたりに彼の押し引きラインがそう間違っていないことがわかる

しかしこの数値で昇段できないことは彼が打った1万4千以上の局数からも証明されてしまっている。いったいどこが悪かったのか?
問題となってくるのは平均放銃や調整打点効率、局収支が雀聖3平均より低いところだろうか
特に平均放銃は雀豪1平均よりも高く、一方で平均和了も玉の間平均よりやや低いため、安く上がって高く打つ傾向にあることがわかる
もちろん通算の放銃率は雀聖3レベルに落ち着いているので無闇やたらに放銃をしているわけではないのだが、先述した副露で手を進めた後に立直が飛んできてやむなく勝負し放銃、そのまま大勢が決まってしまうというパターンが配信上の光景だけでなく数値からも窺い知ることができる

それに加えて彼の【停滞期】におけるもう一つ特徴は「トップ意識がかなり高い」という所
1着までの点数を配信上で数えながら対局しているシーンを見たのは1度や2度だけでなく、その攻めっ気が裏目に出て2着→3着ダウン、あるいはラス落ちする光景も何度かあった
玉の間はポイント配分的に雀聖3が4着で終えた時のマイナスがかなり重いため、この戦法がかなり逆風になってしまっていたのではないだろうか?

こういった点は【昇天期】のスタッツを見てみるとよりわかりやすい

純粋な和了率・放銃率や和了順数の向上はともかくとして(相対的にサンプルが少ないので上ブレかもしれないが)、目立っているのはやはり副露まわり
基本的な副露率はそこまで変化ないわりに、放銃時副露率は約5%も低く、副露後放銃率も3%ほど低い
もちろん副露後和了率も上がっているので単純な比較はできないが、以前のような強気な副露よりは、狙えそうなものは積極的に、他家が攻めてきたときは副露後も無理はしないという姿勢が伺える
実際に【昇天期】の配信上においても自身で「(対子で持っている役牌のポンをスルーして)こういうのを鳴かなくなった」など、副露時の守備意識について言及がなされているし、流局聴牌率が5%ほど下がっている点にもその変化は見て取れる。無理に形式聴牌を狙わなくなっているのではないだろうか

順位意識についても変化が見られたように思う。ここは数値から汲み取りづらいので自分の感想になるが、オーラスに2着から1着に3〜4翻の手で届きそうな点数状況で、以前なら果敢に攻めていったような手牌でも冷静にラス回避の麻雀を打つことが多くなっていた
昇天後の配信でも意識的にポイントを盛る麻雀を打っていたと言っていたが、こうした防御面に打ち筋の変化が現れていたのではないだろうか

まとめると、白雪レイドが玉の間でポイントを盛るために重視していたのは

●副露自体は多いがあくまでも状況を見つつ副露後もヤバそうな時はキチンと降りる
●強気な着順アップよりも徹底したラス回避
●形式聴牌は無理に狙わない


といったあたりだろう
もちろん門前派の人にはあまり参考にならなそうではあるが、副露派で魂天を目指している人にはなかなか参考になる打ち筋だと思う
実際の配信も約半月程度に纏まっていて、その分打ち筋のブレも少ないと思うので、参考にしたいという人は是非見てみてほしい

以下に【昇天期】の全配信をまとめた再生リストを貼っておくので、利用したい方は是非


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