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[茶道のキモチ]天狗になるなんてありえないよ~

こんにちは。茶道教授&抹茶カフェ店主のそうみです。

冬来たりなば春遠からじ、なんて言いますと年を経て行いすました人みたいですね。でも実際、あと3カ月もすれば桜の季節。厳寒の木枯らしにも耐えられます。ちなみに写真は、いままでつくった練切和菓子の中でいちばんじょうずにできたやつです^^まだまだですが金粉(近所のスーパーにありました)効果絶大!

さてさて、昨夜はかぶの形のお菓子を慈しみつつ、10月くらいからやっているちょいと格の高いお稽古をいたしました。点法の詳細は流派でちがいますからここでは書きません。これは、お茶をお出しするお客様が殿様であるという設定の点法だということで、ご挨拶の折のしぐさがそれまでとちがいます。

お点法の流れは把握しているのに、あたまでは分かっているのに、ついうっかり忘れてしまいます。あ~なんで忘れちゃうんだろと、そう思うとますます、つぎのしぐさも忘れてしまいます。先生も私の戸惑いをわかって、ニヤニヤ。「昨日からしなくてよくなったんやったかねえ?」と、チクリ。愛のムチ、ありがとうございますがんばりますよ。

ひとつ知ればみっつくらい分からないことができます。みっつを知れば十、十を知れば百。知ったからといって思い通りに体は動いてくれないし。こまったこまったこまったなと、ぼやきつつ30数年が過ぎました。許状をいただいたとき、大きな茶会で点法まかされたとき、人が変わったようにお稽古場への向き合い方が変わる方は多いです。態度が大きくなる人もたまーにいて、それはそれで、その方なりに何かを得られてのことでしょう。とてもうらやましく見ています。私はきっと人よりのんびりしているのでしょう。大きなチャンスをいただいて達成できればそれはとてもうれしいことですが、その中で蓄積された課題の重さに、ああ、また一からだなと思うことしきりなのです。

果てしない未知の世界が茶道の魅力ですから、知らないこととの出合いは大歓迎。私はできない自分を愛していますし、何でも知っているすごい先生にはなれません。たぶん、なれません。けれども、なんにも分からない人のキモチ、知りたいと力を尽くす人のキモチが、よくわかる教授者でいたいと思います。いっしょに知らないことの答えを探し合える方とともに、お稽古もしていけたらうれしいです。


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