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命は守るものではなく使うもの

クロアチアのボクシングライセンスを獲得した石井慧が日本王座を狙うべく本格的に日本でライセンスを獲得するという。

C級からのスタートになる予定。

A級獲得してランク入りして日本王座を狙うには数試合熟してからでないと不可能なので最低でも一年は掛かるという。

石井慧がどのような思考でいるのか分からない。
今に至っても知る由もない。

少なくとも格闘技に邁進していることは確かで、全ては格闘技のためと感じる。

打撃を鍛えるべくK-1デビューしたり、無差別級トーナメントではKO勝ちしたにも拘らず途中負傷欠場で終わってしまったが、その後はボクシングに参戦したりとかなり打撃系格闘技の方に熱心になっているようだ。

実はK-1では全勝しており、ボクシングにも勝利している。

石井慧の打撃はそんなに巧みではないのだが、それでも石井に負けてしまう打撃系の選手達のレベルが如何に低いか分かってしまう。

本邦の選手達のレベルが低いのは宜成哉。
国内で終始しており切磋琢磨がなされてないのである。

最近の傾向としてK-1無差別級の準優勝者である谷川聖哉に全てを託されている感じがしており、オランダに武者修行へ出かけさせているようだ。

やっぱりK-1にはお金がないのかな?

ここ最近相次いでトップ選手らの離脱が目立つ。
円満ということなので、契約更新はしないようだ。

石井慧もクロアチアから参入という形を取ればMMAもK-1もボクシングも出来ると言っていたが、K-1自体が石井慧すらお払い箱にしているようだ。

K-1自体が階級増やして参入選手も増やして試合数も増やそうものならキャパオーバーになるのは必然。

どこかでリストラ(整理)する必要があるのだろう。

チケット配れる選手と、伸び代の可能性のある選手がK-1に残れる。

早い話、絶対王者を作るのなら外国から連れて来ればいいだけの話であり、ゲストキャラだとチケット配りようもないので大会運営としては何ら役に立たないのは間違いないだろう。

石井慧が日本のボクシングに専念する理由も分かって来そう。

別に外国でもMMAをやりながら日本でクロアチア人ボクサーとして活躍すればいいのだがその方法を取らないつもりらしい。

初めに戻るが、石井慧がどんな考え方でいるのか分からない。

だが、少なくとも日本王座を狙うのなら但馬ミツロを目指しているということが分かってくる。

但馬が来年もずっと日本王座を保持しているかどうかは分からない。

東洋太平洋かWBO-APを獲得したら日本王座を返上してしまうのではないか?

そうした石井の動向と同時にボクシングの方も重量級の充実を図るという。
スーパーミドル級からライトヘビー級、クルーザー級、ヘビー級に選手を募ってトーナメントを開催させて何らかのチャンピオンシップも儲けさせるという。

彼らも来年の1年間で追いつくのだろうかと思ってしまうが少なくとも良い傾向だと捉えるべきか。

それまでに石井が王座に追いつこうとするのである。

何故かは何度も繰り返すが結局のところ動機が不明だが、丸で但馬のために心血注いでいるかのようである。

既視感がある。

嘗て藤本京太郎を相手に体重をミドル級からヘビー級に変えた石田順裕というボクサーがいた。

石田の成績はWBAスーパーウェルター級暫定王者である。

187cmもあった中で中量級なのだから体系的には細身であろう。

階級を1つ上げてミドル級で挑んだ試合がゲンナジー・ゴロフキンだった。

ゴロフキンに挑んだ日本人選手は数多く誰しもが勝ったことはない。

村田諒太でさえも。

石田はその村田との対戦も希望していたらしかったのだが、それが叶わず突然「馬鹿なことをしたい」と言い始めてヘビー級に転級してしまった。

丁度その頃京太郎は国内の対戦相手を総ナメにしており、折角復活させた日本ヘビー級ベルトが再び宙ぶらりんになってしまうという危機が訪れていた。

石田の思惑は本当の所どうなのか分かったもんではない。

石田が入ることで日本ヘビー級が存続されることになったので何れにしても石田が救世主となったことは間違いない。

既に石田も年齢的には40代に差し掛かりキャリアも終盤だったろう。

馬鹿なこととはこのことだったのかもしれないし、馬鹿にならなければ何も出来ないということなのだろう。

通常日本におけるボクシングは王者または経験者、ランカー、挑戦者でなければ37歳で定年という形になる。

石田は経験者なので定年の枠から外れていたのである。

こういう例外の選手は割と多く、結局割と強いボクサーが中年になっても残留するということはよくある。

正式かどうかはまだ分からないが、石井慧が本格的に日本のライセンス取って参入するとなればC級だと36歳の石井には1年の時間しかなくなる。

A級まで辿り着こうとしてタイトル前に定年になってしまったら元も子もない。

石井にはMMAだが各種団体のベルトも取ったことあるし、北京五輪柔道金メダリストという実績があるのだからC級じゃなくてB級出発でもいいんじゃないかと個人的に思う。

JBCのルールブックにはB級相当にはC級での成績が良かったりした場合やアマチュアでの成績が良かったりした場合等と書かれていたが、キックボクシング王者をB級にするとは書いていなかったので本部の特例の判断だと思われる。

京太郎や久保賢司や武居由樹はこの特例でB級出発だった。

キックボクシングはパンチも使うのでC級デビューした選手と戦わせるのは酷だろうと普通は考えられる。

しかしキックボクシングRISEの王者の経験もある左右田泰臣はC級出発だった(RISEやK-1での成績もあって東日本新人王戦では準優勝ドローの成績)。

最近の全日本新人王戦ではスコーピオン金太郎が新人王になっていたのだがスコーピオンはキックの経験者でもあったという。
前年度は敗退だったが、結局何らかの格闘技経験者にアドバンテージがあったということになる。

どうせヘビー級は数人もいないので外国人しか呼べないのなら石井にもB級与えてA級に昇格し易い様にすればいいと思う。

もしも、命が守るものだったとしたら咬ませばっかり当てがわせてランキング維持に努めさせるのであろう。

使うというならば、それは限られた時間の中での手段ということになる。

石井慧は格闘技の為に粉骨砕身にしているのだと感じる。
自分のためのみならずみんなのためが頭を過る。

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