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手抜き介護 109 タクシードライバー

母とタクシーで出かけてみた。車いすは後ろのトランクに余裕で入ると聞いていたのであまり深く考えなかったのだけど、慣れない車に乗るのはかなり負担なようだ。足の指が重なるように変形してきて、外出に履ける靴も1足だけになってしまった。

でも髪も伸びてきたし靴下も買いたいし、父のズボンも欲しいとのこと。大型商業施設のクイックカットは担当の当たり外れが大きく、今日は大外れ。後ろの刈り上げが、段々畑のような横線パッツン切りに仕上がっていた。車いすを押しながら、ちょっとバリカン借りて手直ししたいなと思う。

タクシーの運転手さんは、行きも帰りも親切な人に出会えた。母の「乗りにくい」「座席が高い」「つかまるところがない」という声に、「高いですよね」「すみませんね」といちいち応えてくれる。運転手さんと二人がかりで手こずっていたら、後ろでお客さん待ちをしていた別の運転手さんが車いすを積んでくれた。

次回は、車いすのまま乗れる福祉タクシーを使うのが良いかもしれない。それにしてもタクシードライバーって、車幅感覚が研ぎ澄まされている。玄関ギリギリまで着けてくれて、降りてみたら柱まで3㎝! かたつむりみたいに、全体を自分の身体として把握しているんだろうか。

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