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マンスリーから実家に通う ②老健施設のススメ

母が入院していたリハビリ病院の医師には、入院限度期間ぎりぎりまでいた方が良いと勧められていたのを、こちらの希望で退院した経緯がある。やはり、まだ早かったか。コロナのせいもあるかもしれないが、動きがとても鈍い。
 
目薬をさすために横になると、自力で起き上がれない。椅子から立ち上がるのに、介助が必要だ。落としたお箸を拾うことができない。私がいないときは、すべてを父がしていて「腰が痛い」という。家事ヘルパーさんを探してもらっているところだが、それだと対応が間に合わない。これは早めに老健施設に入った方が良さそうだ。
 
ケアマネさんが紹介してくれたのは、実家から比較的近くて温泉付きの施設。冬期はなかなか入れないが、夏場は空きができるときがあるという。医師に一筆書いてもらって、施設側の入所会議を経てからになるので、ひと月程度は待たなければならない。が、ひと月先に光が見えるなら、今は何とかやり過ごせそう。
 
思うように体が動かない自覚がある母も、やむなしと思っているようだ。届けてくれた資料を見て、一番喜んだのは父だった。「あれやってこれやって」の指示通り黙って応じているけれど、「それじゃない」「硬い」「足りない」と、いちいちスムーズに進まず、疲れている様子が分かる。なんたって90だ。ひとのお世話をしている場合ではない。

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