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ウインナーゼリー

スーパーで、高齢の女性に声をかけられた。ウインナーゼリーを探しているという。手元のメモ用紙の1番上に、「ウインナーゼリー色々6個」と書かれている。多分、ウイダーインゼリーのことだろう。

目の前の棚は、まさにそれ関連のコーナーだった。息子に頼まれたという彼女、現物を見た覚えはあるが、どれか分からないと。一つずつ手に取って見ても、確かに肝心のウイダーインゼリーがない。レトルトパウチのゼリーの中では、主力商品な気がするけど。近くの店員さんに訊いてみたら、そこになければないという。

「赤い入れ物だった気がするんだけど」という女性に「じゃ、これは」と全然違う名前の赤いパッケージを差し出す店員さん。ウイダーインゼリーご指名だから、それだと問題が解決しない。

違うものを買っていっても、「ありがとう。たまには違うのも試してみようか」という相手なのか、「ウイダーインゼリーって言ったじゃん」と顔をしかめる人なのか。「ドラッグストアの方があるかもしれないですね」と言ったら、「もう1軒?それはちょっと」との返事。

今日は記録的大雪で、歩くのもままならない。車でもう1軒目指すとしたら、また別のリスクがありそうだ。女性は「困ったわねえ」と言いながら、去って行った。多分私と同い年ぐらいと思われる「息子」さん、自分で買いに来てください。

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