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マンスリーから実家に通う ㊴虫がいる

身の周りのことが、だいぶん出来るようになってきた母。それと比例して、父への不満もどんどん増えてきた。家に起こる不具合は、とりあえず父のせいになる。「お父さんのゴミの捨て方が悪いからコバエが来る」「お父さんが食べこぼして汚い」「お父さんが窓を開けるから虫が入る」この家にはいろんな虫がいて、イヤだという。

「寝ているときに、首のあたりを虫が歩いていた。羽音が聞こえて、見たら大きなハチが飛んでいた。電灯の上に、クワガタみたいな黒い虫がいる」。でも寝ているときの虫はともかくハチの気配はないし、電灯の上の黒い虫は、天井の剥がれ跡だ。スマホに撮って見せると、「ああ、そうなの。でも動いていたから、それとは違うと思うけど」と。

「さっきは足がたくさん生えた大きい虫が、ささっと走っていった」
(いやいや次々と賑やかだね)
「だからお父さんに捕ってもらった」
(え?人が絡んできた?)
父に「何の虫捕ったの?」と訊いたら、「ゲジゲジだ」という。ホントにいたんかーい!

よくお昼寝しているし、日ごろから話の中身が夢なのか現実なのか分からないところがある。でもたまにホンモノを挟んでくるから、油断できない。

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