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定型外短歌

がんばって やればできるよ 元気でね 定型文のなかで生きる友をさびしむ いらっしゃいませあたためますかまたどうぞ定型文の、定型部 定形外のきみを好いとう僕なれどきみは必死で定型よそおう 放課後のおしゃべりは鎧 定形外のヒール部の中に背骨をかくして 桜の下で犬が寝ている えんぴつとシャーペンの音がさらさら 靴のおわりの接着部かかとと地面のあいだのヒール部の宙にういてる7センチのなかに背骨をかくして歩いています

てのひらに重し檸檬のレモン色

てのひらにおもしれもんのれもんいろ こんな世界を爆破するための 爆弾 にもならない檸檬を手に 鮮やかすぎて もう この屈託は。 その重み その重量 その冷たいでこぼこした手触り。

冬眠は黒き丸き点あとは白

あしたから社会が動き始めるという地域の方も多いと思います。 そんな折ですが、冬眠の気持ちをupしてみました。 雪一色になった外界に耐えるために、 目を閉ざして、 ねむるしかない。 そしてそれは、けして不幸なものではない(はず)。 ついでに胃袋も、活動停止。 すべての感情も、ねむらせて。静かな世界に入り。 無だけど、ほんとの無じゃない。 しんと、丸まって、白い世界をやりすごし、ほんとの春を待ちます。 inspired by 草野心平で以前につくったものですが

三歳の一生かけて集めてる柏落ち葉と光

みとせの。 (他媒体に既掲載。) 光に渇望があるような。

砂の色恋しかろうぞ寒鮃

かんびらめ。 (他媒体に既掲載分)

無花果や罪の匂いに丸くなる

2,3年前に作った俳句。 いい匂いだね!と言ってくれた友達のことが、大好きです。

警笛にくらみ線路にすくむ無月や

(↑別媒体にて数年前の掲載分です。) 夜に眩んで。 ZAZ好きです。