マガジンのカバー画像

de&iマガジン〜ダイバーシティ関連記事〜

52
ダイバーシティ・コンテンツ・リサーチャー草冠結太のマガジンです。ダイバーシティ&インクルージョンを感じられるイベントやコンテンツに関する記事をまとめます。あとヒップホップも。
運営しているクリエイター

#ヒップホップ

難民・移民フェスと、隣人と生るためのヒップホップ

今年の秋は、ほんの数日しかなかった気がする。 貴重な秋晴れの日、11月4日に難民・移民フェスへ行った。 日本に住む難民と移民を知る・関わる・応援する、今回で第四回のチャリティフェス。私にとっては、川口、練馬と続けて三度目の参加だった。 会場に着くと、今回もミャンマーやフィリピン、クルドなど、さまざまな国や地域、民族の料理が出店されていた。雑貨を売っていたり、ワークショップなんてのも。そして今回もどれも美味しく、可愛く、楽しそうだった。 だからどのブースも人気。とぐろを巻くほ

ホットでスイート、そしてビター。難民・移民フェスに家族で行ってきた

※本稿の写真はすべて、さまざまな環境・状況下にいる方に配慮しています。出店者の顔は撮影せず、国名などについても言及していません。一般来場者や出演者についても撮影許可のないものは画像加工しています。あらかじめご了承ください。 会場は気圧されるほどの熱気。ランチは辛くて、うまいうまい。 公園に着くなり 「このうた、しってる!」 娘が私の肩車の上で、手拍子をとった。 「Oh Happy Day, Oh Happy Day!」 ゴスペルシンガーのソウルフルな歌声が、会場に響き渡っ

ヒップホップ好きが考えた「差別・ヘイトにどう向き合うか?」〜大学講座とライブ、2つの視点から〜

あやうく「ツイートする」ボタンを押してしまうところでした。 とんだヘイト投稿を。あっぶねー。 私はダイバーシティに関係したイベントやらコンテンツやらを、リサーチしたり、観たり、行ったりするのが趣味でして(ヘンな趣味)。 ちょいちょい見たり聞いたりするんですよね、マイノリティへの差別発言やヘイトを。 その晩も、目に余る悪意ツイートに出くわしまして。 ヘイトにヘイトをぶつけるという、放屁合戦みたいなことを仕掛けそうになりました。 すんでのところで正気にかえりましたが、ヤバかっ

明るく、楽しく、しぶとく!映画「こころの通訳者たち」に響く対話のクリエイティビティ〜ラップ最高!パンフに”たたり”!〜

諦めない。それだけで、こんなに痛快だなんて。 すべての仕事がこの映画のようでありたい、と感じた映画でした。 いわゆる”お仕事もの”ではないに。 その映画とは「こころの通訳者たち」。 素晴らしい映画だったので、その感想をここに書き留めておこうと思います。 手話に音声ガイドを?「こころの通訳者たち」のあらすじ。 この映画、ドキュメンタリーなのですが。 事実は小説よりも奇なり、を地でいってまして。 話が少し混み入ってます。なので、ザックリとあらすじを。 かつて「ようこそ

元・宗教3世が観た、映画「寛解の連続」【ネタバレ注意】

久々です。思わず天井を仰いでしまった映画は。 「わー」とも「あー」ともつかない唸り声を上げながら。 しかも開始早々10分そこそこで。 そこから100分間、ズブズブどっぷりです。 映画のタイトルは「寛解の連続」といいます。 あまりに面白かったのは、自分と共通点がありすぎたから。 その感想を ・ヒップホップ映画としての魅力 ・元・宗教3世から観た、ラッパー小林勝行 という観点で述べてみたいと思います。 なので、以下ネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。 でも、本当に

ときどき目を閉じて観たら2倍おもしろかった。映画「さとにきたらええやん」。

目をとじて映画を観たこと、ありますか。 「さとにきたらええやん」という映画を観ました。 ときどき、そっと目をとじて。 もちろん、寝るためではありません。 (映画館でのうたた寝ほど甘美なものはありませんが) 東京・田端にあるシネマ・チュプキ・タバタという映画館の 音声ガイド(ユニバーサル上映)が、素晴らしいという噂を耳にしまして。 それを体験してみたかったのです。 しかも。心待ちにしていた「さとにきたらええやん」の再上映。 これは行くしかない!の一択。 結果、この鑑賞体

ニコニコ超会議2022にあんまんを食べに行ったら、親子でヒップホップとダイバーシティ&インクルージョンを感じてきた話

5歳の娘がYouTube中毒になりまして。 親としての不徳を恥じ入るばかりなんですが。 「はい。今日はもう時間だからおしまいね」 とでも切り上げようものなら 「動画見れないとヒマ」 などと言い出すようになりました。 自分で遊ぶための工夫をしなくなっちゃった。受け身体質。 こりゃマズい、と。 ネットコンテンツの醍醐味は「好きを嗜むこと」だと思っています。 配信する人がなんで配信しているのか? なんであんなに動画に工夫を凝らしているのか? を意識しないと、動画コンテンツはとくに