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みじかい小説#157『オタク女子と腐女子』

  突然だが、いわゆる「オタク」の女子と、「腐女子」は違う。

 「オタク」の女子は、男子の多い「オタク」の女子バージョンで、アニメやエロを男子同様に好む女子のことだ。
 いっぽう「腐女子」は、BL(ボーイズラブ)、つまり男性と男性がくんずほぐれつしているシーンを好む女子のことだ。

 当の私は自分のことを、アニメが好きな一般人と位置付けているため、「オタク女子」にも「腐女子」にも、どこか遠いものを感じる。

 けれど、私も幼い頃から漫画を読んで育った身のうえ、彼女たちの心情がまったく分からないわけではない。
 男性目線のエロや、はたまた女性目線のエロ、どちらにも耐性があるが、それはひとえに、幼い頃から男性漫画や女性漫画、性別によらずどちらの漫画も読んできたからである。
 これは長じて他人を性別ベースではなく個人ベースで見ることのできる目を持つに至ったが、結果的にはよいことだと思っている。

 日本には、世界に誇れるエロがある。
 幼少期から濃厚な少女漫画や青年漫画に親しんできた身からすると、胸をはって堂々とそう言えると思うのだ。
 
 エロ。
 この人間にとって必要不可欠なもの。
 これをどう料理して味わうかは人それぞれであるが、できる事なら他人様の迷惑にならないよう、思う存分楽しんでいただきたいというのが、中年を前にした私の願うところである。

 世の中には様々なエロがある。
 BLが好きな男性もいるだろう、女子を好きな女子もいるだろう。
 二次元や日本のアニメに限らず、三次元でも世界中で様々に発展してきたエロ。
 願はくは、健全なエロがこの地球を救いますように。
 物騒な世の中で、なかば本気でそんなことを願う。

 図書館でオタクに関する本を借りて読んだことがきっかけで、今日はそんなことを考えた。

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