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読書記録 #18 『問い続ける力』

 今回読んだのは『問い続ける力』(石川喜樹)です。
 図書館で書庫の本を待っている間、書架を適当にぶらぶらしていて手に取りました。

 内容は、前半が著者である石川さんの「問う力」についての所感、後半が各界の著名人に話を聞くというインタビュー形式でした。
 記憶にとどめておきたい言葉が沢山あったので、メモをとりながら読み進めました。
 以下、一部紹介です。

 研究の世界では、思考が進まないのは思考力のせいではなく、そもそも「
問いの設定が間違っている」と考える。

『問い続ける力』(石川喜樹)

 たしかに人間には、自分を悲劇の主人公にしたがる性癖があります。
(略)しかも、他人が面白がって聞いてくれるから、さらに悲観的なことを言いたくなる。
(略)でも、ダメだと思った瞬間に、アイデアって出なくなるんです。
 そこで楽観的なことを言うためには、精神的な体力が必要なんですね。
(略)ええ。希望は見ようとしないと見えてこないものですから。
 悲観的な結論は分析の問題なんですよ。でも、楽観的な結論は意志の問題なんですね。

『問い続ける力』(石川喜樹)

 「視座と視野と視点は違う」と言われました。
 視点は一つで「これは面白い切り口だな」というもの。
 視野はもうちょっとブロードに全体を眺めるもの。
 それをもっと上から俯瞰すると視座になる。
 物事を大局的に見るためには、この三つを行き来しないといけない。
 視点がなく、視座だけ持っていても誰も説得できないんです。

『問い続ける力』(石川喜樹)

 良し悪しというのは理屈なんですよね。
(略)そこで好き嫌いについて言える人はあまりいない。
(略)好き・嫌いは、自分の知識ではなく、価値観をさらけ出すわけですからね。さらに付け加えるならば、好きと嫌いでは嫌いのほうが言いやすくて、好きのほうが言いにくい。
 世の中、否定のほうがしやすいんですよ。

『問い続ける力』(石川喜樹)

 たとえば本を読んで「たいしたことなかった」と言うと、自分はもっとレベルが高いと相手に思わせることができる。
 でも逆に「この本はすごく好き」と言った場合、「お前のレベルはその程度か」と思われるリスクもある。
 だからぼくは好きで勝負しています。その方がリスクをとることになりますので。

『問い続ける力』(石川喜樹)

 などなど。
 他にもメモした文言はあるのですが、ここでは以上にとどめておきます。
 最後の方は数学の専門的な用語なども出て来て難しい箇所もありましたが(読み飛ばしました)、ほかは読みやすい文章で書かれていたため数日で読むことができました。
 ちょっと刺激をもらいたいなと思った方におすすめです。



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