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私の推し

私は元々、女性アイドルが好きだった。
今その人は体調不良を理由に芸能界引退してしまった。
元々、彼女はライバルとは対象的に「完璧」「王道」と言われがちなんだけど、元々はヲタク気質だったり毒舌だったりで妹キャラだったから‥
先輩が卒業していくにつれて、責任や重圧をあの小さな背中に背負ってきたんだろうなと考えると今考えればかなり無理をしている状況だったんだろう。

でも、ステージやテレビの彼女は白熱球のような優しい光で輝いていた。
キラキラしているってよりは、優しい夜空を飛んでるホタルみたいな光を放つ存在だった。
あのグループはキラキラしてるのが重宝されがちだけど、優しい光を放つ彼女が大好きだった。

最初に彼女を知ったのは、とある曲のMV。
彼女がセンターではなかったんだけど、彼女のアップが写った時に
「この子は誰‥なんて優しい光を放つ子なんだろう」って思った。
きれいな黒髪に透明感ある白い肌…こんな子が今の時代にいるんだなとびっくりした。

そんな彼女をファンの一人として、本当に応援していたし、彼女が活躍をすることが私の希望だったし、彼女が頑張ってるから私も本気で色々頑張れてきた。

ただ、彼女は私なんかと違って、もっと厳しい世界の最前線で戦ってきて背負ってきて疲れてしまったんだよな。

彼女が一度、情熱大陸で特集をされた時に
自身のグループについて言及した時に
「まじめに、ストイックにやることが正解な場所ではない。まじめな子が損をするような世界でもあるけど、私は絶対報われると信じて、諦めないでやってきた。」
と言葉をはっきり言っていて、後輩にも真面目にやっていれば報われると、背中でついてきてほしいと見せてきたんだろうなと思った。
彼女自身、数々悩んできたんだろうし、真面目に頑張っている後輩が報われない部分を見るのが苦しかったんだろうとも思う。

実際に彼女がいたグループはよく分からない事で話題を持っていかれたり、彼女の引退後に起こる別グループの事件により、そもそも順位の仕組みについても疑問が生じた。

そんな彼女が体調不良で芸能界引退をした時に自分も「真面目に仕事をするほうがやはり損をするのではないか」って苦しくなったのを今でも忘れない。

でも今なら、私は彼女が推しで良かったなと思う時がある。
彼女は真面目に頑張ってきて、順位はいつも人気があったけど、一位は一回きりだった。
でも、それ以上に彼女は後世に「尊敬できる人は誰か」という質問で後輩たちからたくさん名前が上がっていた。

これはファンとしても凄く嬉しい。
人見知りで人付き合いが苦手な彼女だけど、彼女は彼女なりにグループのことを考えて、後輩たちに背中を見せてきた。
それは彼女の偉大な功績なのではないかと勝手にファンとしては思ってる。
私自身、今でも彼女のファンでよかったと思うし、ファンのためにもグループのためにもたくさん頑張ってきてくれた分、どうか今は穏やかに健やかに自分のための人生を送って欲しいと願うばかり。

幸せになって欲しい。
もしどこかの街ですれ違ったらいいなとは逆に思わない。
彼女の望み通り、普通の女の子として、静かに暮らしていて欲しい。

私は陰ながら、彼女の幸せを祈っていようと思うし、私も彼女を見習って少しでも頑張っていきたいと思う。

あなたのファンになれてよかったです。
本当にありがとう。