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一つの作業に没頭する

一日中必死に働いたのに何もできていないことがある。いったい時間はどこに消えてしまったのだろう?と途方に暮れる事は無いだろうか。
懸命に努力しているのに、「することリスト」は短くなるどころか、どんどん長くなるばかり。

「マルチタスクをこなさないと用事は何一つ片付かない」

目が回るほど忙しいからといってマルチタスクを試みても何の役にも立たない。というか、マルチタスクなどと言うものは、そもそも存在しない。

人間の脳は、1度に複数のことに注意を向けることができない。現実には1度に2つ以上の事に集中はできない。一般に「マルチタスク」と考えられている行為は「タスク・スイッチング」に過ぎない。これは集中力を鈍らせ注意を持続する能力をしまう。気が散っていると、状況の変化に適応する柔軟性も低下する。気が散ると、脳が情報を効率よく処理し、保管することができない。タスクの切り替えばかりしていると、年齢にかかわらず、記憶力も理解力も低下する。

【シングルタスク】「いまここ」にいること、1度に1つの作業に没頭すること
【マルチタスク】絶え間なく気が散っている状態

シングルタスクの原則で「いまここ」に立ち戻り、対人関係を立て直し、本物の交流取り戻すためには、周囲の環境と自分の思考をコントロールする「一点集中術」が有効である。
脳がエネルギーを出せる環境を作るための「一点集中術」とは?

1.日記をつける

毎日10~15分の時間をかけ、日記をつけることで、一人でじっくりと考え事をする時間を確保し、頭の中を整理して自分の考えを客観的に見ることができる。

2.メモをとる

とんでもない名案が閃いたら、すぐに紙に書きだす。あとで徹底的に考え、可能性を広げるために。書かなければすぐに忘れる。あるいは頭の中にアイデアを捉えておこうとするばかりに、集中力が低下する。メモをとることで、頭の中がすっきりし、気が散らなくなる。

3.ストップウォッチを首から下げる

集中したいものの時間を測るために、スマホのタイマーを使うと、目の前のことと全く関係のないスマホの別の機能が邪魔をする可能性がある。昔ながらのストップウォッチを首から下げることが解決につながる。案外オシャレでもある。

4.電話に15分で集中して対応する

電話がかかってきたら、最初に時間が余りないこと(15分しかないこと)を先方に伝える。15分だけ通話に集中することができる。決して、心ここにあらずで電話越しに別のことをしない。

5.ウェブサイトは毎回閉じる

閲覧したウェブサイトは毎回用が済んだら閉じて、意識の散乱を防止する。

6.デバイスの機能を良く知る

家族や特定の相手の重要なメッセージのみを通知する設定とし、それ以外のアプリケーションは全て通知されない設定にする。

7.朝一の5分間でタスク整理

朝いつもより20分早く出社し、コーヒーを注ぎ、午前中に片付けるべき仕事のリストに5分間目を通す。不要と思われる項目を消去し、重要と思われる項目に二重線を引く。

8.メール返信は1日3回

メールを閲覧・返信する時間は、「1日20分を3回」と決める。「出社時」「昼休み前」「退社する前」の3回に制限する。

9.「1×10×1」システム

目の前に大量のタスクがある。ます、「1分間前後で片付くタスク」にいますぐ着手する。次に、「10分以内に片付けられるタスク」を特定し、一日のうち出来るだけ早い時間帯にこなす。最後に残ったグループは、「片付けるのに1時間あるいはそれ以上かかるタスク」だ。これは今後2~3日のうちにスケジュールする。

10.1日2回の「空白タイム」

毎日2回、打合せや作業の予定を入れない30分の空白の時間を設け、その時間に類似タスクをまとめて行ったり、リカバリーとして使うことができる。空白タイムは現実にアポが入っているという前提で考える。

11.目標の行動がとれたか毎日フィードバックする

シングルタスクを強化する方法を目標として設定し、達成できたかどうか毎日記録に残す。1週間に4日間達成できれば成功で、15日間記録をつけたら、自分にご褒美をあげよう。

職場でも日常生活でも、誰でもマルチタスクを期待されている。自分の仕事を進めながらも電話がかかってくればすぐ対応し、メールが来れば出来るだけ早く返信する。締め切りが同時のプロジェクトも複数並行するなど、マルチタスクをせずにはいられない...この状況は一点集中術をを使えば解決できる。

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