kasumi matsumoto

ふと気付いたことに囚われがち

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夏の終わりを告げる使者

9 月 7 日、月曜日。その日は朝から急に暑くなったり、ものすごい風が吹いたり、狐が嫁入ったりそんな天気で、電車とアポイントとの間、アポイントと喫茶店の間という、ほんの隙間で感じる温度や湿度が毎回違っていた。私は小さめのバッグに、小さめの便利グッズを詰め込むのが好きで、その日もさっと折り畳みの傘を出して雨を受け、英国紳士が髭をとくための小さなコームを取り出して前髪を直した。在宅が続いてずっとベンチ入りになっていたグッズを使いこなせて満足、どや。久々のヒールで六本木を闊歩した(

    • サプライズ★肉じゃが

      主人はサプライズが苦手だ。 「される」方ではなく「する」方が、だ。 私はサプライズが苦手だ。 「する」方ではなく「される」方が、だ。 「する」方はむしろ得意なくらいなので、「される」と大抵サプライズ前に気付いてしまうのだ。ましてや元々喜び下手な私にとって、気づいてしまったサプライズほど喜び下手を発揮するのに絶好のチャンスはない。故に、私はサプライズが苦手だ。 サプライズ「する」のが苦手な主人と、サプライズ「される」のが苦手な私。これは夫婦としてとてもwin-winだと思う

      • 圧倒的自然摂理の前では、信者でなんでも何者でもない私も祈りを再生する一択になる場合の妄想

        大きな白い建物の中、大小・2D3D・多色な作品が展示されていて、私は決められた順路に沿って箱の中を徘徊する。 人のような人でないような、百合の花のようなそうでないようなオブジェクトが描かれた作品の前に立って、これは聖母マリアを意味する…?と脳内再生する。カトリックの学校にただ通っていただけの、信者でもなんでも何者でもない私というオブジェクトが再生する。全く安い思考回路。 例えば、 今突然に地震が起きて、それまで遠く高くに見えていた白い天井が急接近してきて、私は全く身動きが

        • 日常と非日常が融合する街:芦屋

          海外に行くと日本の良さがわかるというが、東京に行くと故郷の良さが良くわかる。私の故郷は、芦屋という人口およそ10万人弱の市だ。兵庫県の西宮市と神戸市の間に挟まれているため、かなりこぢんまりとした地域に感じられる。 緑豊かな山から、桜の美しい清流「芦屋川」を辿って、穏やかな芦屋浜まで、歩いて1時間程度である。景観条例によって背の高いビルもなければ、パチンコやゲームセンターもない。こんがりとした匂いが漂う焼き菓子店が立ち並び、ホームパーティー用の風船屋や食パンだけを売るベーカリ

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        夏の終わりを告げる使者

          カラムーチョが自由に買える生活

          東京に来て丸5年半経つが、わたしは全然芸能人に出会わない。というより、気付かない。すぐ気付いたのはアグネス・チャンさんくらいだ(あの透明感は半端なかった…)。 関西に住んでいた時、朝から夕方までFM802、夜はNHKからの歌番組というパッケージプランだったということもあって、元々わたしは芸能人アンテナがかなり低いんだと思う。 そんな私が、この前あるモデルさんを見かけた(気付いた)。そこはめちゃくちゃ洒落ているカフェで、それは本当に映えていた(因みに 映えてる、を英語で言う

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          引っ越しの日にレンタカーを借りるとエモくなる

          私は浪費家なのに、変なところでケチになる。 例えばこないだの引っ越しの話。 ダブルで家賃がかかるのをどうしても1日だけにしたくて、荷物の搬出~搬入~旧居の立ち合い~新居のガス開栓の立ち合いを全部同じ日にした。その日はもちろん 平日 だ(引っ越し代が安い)。 旧居も新居も都内の引っ越しだから行けなくはないが、きつい。そもそも家から駅まで徒歩20分の家に住んでいたので、その時点できつい。想像するだけできつい。 だからレンタカーを借りた。スケジュールはこうだ。 05:30

          引っ越しの日にレンタカーを借りるとエモくなる

          実家の本棚にあるアガサ・クリスティーは、両親がかつて惹かれ合った他人同士であることを教えてくれた

          今一番席が埋まっている映画:クリストファー・ノーラン監督の TENET を観に行った。映画館に行くにあたって、私はこのTENETの前に流れるであろう007の予告を大画面で観るのも込みでとても楽しみだった。 でもこの日、私の印象に残ったのは 逆行 でもなければ ジェームズ・ボンド でもなく、アガサ・クリスティー だった。 その日観た予告によると、アガサ・クリスティー生誕130周年を期に、彼女の名探偵ポアロシリーズ:ナイルに死す が、ナイル殺人事件というタイトルでロードショー

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          私は後天性:自称ピュア型左利き

          私は左利きなのだが、左利きには先天性と後天性があると思う。 この説を唱え始めたのは、褒められ慣れていない私が 左利きっていいよね 天才型だよな と言われる度にこそばゆい思いをしたから。 いや、私天才型じゃなくて〇〇型なんですよ! という、レッテル貼り返しのいいフレーズが欲しくてこの説を思いついた。 でもこの説を唱えれば唱えるほど、ほんまにそうなんじゃないかと思ってきている(科学的な根拠はゼロ)。私の唱える説はこうだ。 先天性:他称天才型左利き ー 先天的に左を利き手

          私は後天性:自称ピュア型左利き

          分かる、というより知っている

          私は今THE CREATIVE ACADEMYという、GO三浦さんが立ち上げたクリエイティブディレクター養成塾に通っている。人生できればぬるま湯につかってたい系人間の私が、まさかの超実践コースで超実践的に取り組んでいる。 そんな超実践コース、今日は作家:岸田奈美さんの回だった。 私は今日、驚いて驚いた。なぜなら、彼女の話す言葉、習慣、考え方がわかる、というより知っているに近かったから。 私はいつもiPhoneのメモを感情のトイレがわりにしている。私はすぐにメンタルうんこ

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