北海道の高速道路をひたすら走る(北海道その4)
新千歳空港からレンタカーで移動することにした。北海道は「試される大地」とも言われる。地図を見ると、予想以上に長い距離を運転することになりそうだ。新千歳空港から道東自動車道を経て、釧路の近くで撮影を行い、その後は峠を越えて富良野のホテルを目指す。安全運転を心掛けつつ、雄大な自然の中で胸が躍る。
(2024年1月訪問 北海道3日目)
高速を降り一般道に入ると、圧雪やシャーベット状の雪、さらには凍結路と、雪国ならではの運転には神経を使う。一瞬の気の緩みが命取りになりかねない。そんな時、セイコーマートの赤い看板が視界に入ると安堵する。セイコーマート、通称セコマは北海道のコンビニチェーンだ。セコマには食べ物があり、トイレもある。北の大地で食べる暖かい食べ物のありがたみは格別だ。
国道38号線を進み、音別の丘に到着。根室本線が最も海側を走る区間を丘から望むことができる。太平洋からの海風が全てを吹き飛ばし、身も心も清められる。自然の偉大さを改めて感じる。
カメラをセットし、列車を待つ。しかし、波と風の音に紛れて列車の接近が分からない。景色に心奪われる余裕もなく、ファインダーを覗き続ける。
結局、列車は遅れて通過した。
撮影を終えて帰路につくが、それがまた一苦労だった。日が暮れ、路面が凍った雪道を運転するのは恐怖そのもの。撮影を早めに切り上げておけばよかったと後悔するが、もはや遅い。宿に着いたのは夜9時を過ぎてからだった。
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