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ひまわりを見送った日

また前回の続きです。

ひまわりの様子が、いつもと違っていることに気づいたのは水の飲み方でした。ネコあるあるですが、にゃんまるとひまわりも蛇口から出る水が大好きでした。

その日もニャーニャーと呼ばれて蛇口をひねり、なんとなく見ていたのですが、ひまわりがうまく飲めてないようで、口をあぐあぐしたり、頭を小さく振ったりしていました。

なんだろう?と思ったのですが、それ以外はいつも通りだったので、あまり深く考えなかったのです...。

それから数日経ち、ひまわりはごはんを多く残すようになりました。さすがにおかしいと思い、動物病院へ連れて行きました。

症状を伝え、診ていただきましたが原因はすぐにわからず検査が必要とのこと。その日は点滴と抗生剤を打ってもらい帰宅すると、食欲が出たのか、ちゅーるトッピングのカリカリごはんをよく食べました。ひと安心しました。

翌日も病院へ行き、点滴と抗生剤を打って帰宅。しっかりごはん食べて、検査してもらおうね〜と 高栄養の液状ごはんをあげました。

しかし次の日には、ごはんも食べず、ちゅーるも食べず、お水もあまり飲まないので、慌てて病院へ。診察台の上でじっとしているひまわり。お熱を計った先生が、36度ちょっとしかない。どうする事もできない。覚悟をしていてください。そんなような事を言われていたと思います。ショックが大きすぎて、返事もままなりませんでした。

とにかく、これ以上熱が下がると命にかかわるのでカイロなどで体をあたためてあげて、と。私ははい、、と言うのがやっと。

家に帰り、とにかくカイロや毛布であたためてずっと抱っこしていましたが、わたしがトイレなどに立つと、毛布から抜け出し、ヨロヨロと冷たい玄関へ移動していました。

時々スポイドでお水やごはんを口に入れようとしましたが、息が苦しそうなので口元を濡らすだけにして、頭や背中をそっとさすり続け、どのくらいの時間が経ったのか。。気がつけば、23時を過ぎ、もうすぐ日付が変わりそうです。

にゃんまるも時々心配そうに覗きこみます。ますます息が荒くなり、体に温もりがなくなっていく。私は抱きしめることしかできない。どうにもできない。泣きながら、ひまわり。ひまわり。お返事して。ひまわり。と呼び続けていました。

と、ぐったりしていたひまわりが、急にこちらを見てくれたと思ったら、大きく痙攣し始めたのです。声にならない声を出し、ビクビク ビクビクと激しい痙攣。もう、半狂乱になりそうでした。ひまー!!と叫んでいました。それからまた急に身を起こし、ひまわりは鳴きました。あの、高くきれいな声とは全く別の、肺から絞り出すような太い声で、ひと鳴きし、息絶えました...。

私は動けなくなり、わんわんと泣きながらひまわりをずっと抱きしめていました。魂が抜けたひまわりの体が、硬くなっていきます。 出会ったころ、抱き上げたらカチンコチンのひまわり石になっていたのを思い出し、涙が止まりませんでした。

ようやく、このままじゃダメだと自分に言い聞かせ、ペット葬儀屋さんに電話して朝7時に来てもらいました。ひまわりの好きなちゅーるや、ぬいぐるみをまわりに置いたカゴにひまわりを寝かせて。最後のお別れです。葬儀屋さんの車へ乗せて、ひまわりが虹の橋へ旅立つのを見送りました。 いつもごはんを食べにくる、野良の地域ネコさんがちょこんと座って一緒に見送ってくれました。 あとで気がつきましたが、ひまわりが旅だったその日は、にゃんまる5歳の誕生日でした。

今も、あの異変に気づいた時すぐに病院へ連れて行ってたら、もしかしたら.....と後悔ばかりしています。そして、ネコは不調を悟られないようにするそうで、ひまわりは野良時代があったので、そんな習性があったのかも知れません。もう、そんな後悔はしたくありません。。

長くなりましたが、読んでくださってありがとうございました。ひまわりが、健康な体になり虹の橋で私やにゃんまるが来るのを待っててくれると信じています。

くるなみ

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