20190404原寮

それまでの明日 (原 寮)

それまでの明日 原 寮

ミステリー界の大瀧詠一、と勝手に思っている人気作家の14年ぶりの長編
すっかり忘れていた。しかし、以前と変わらぬ沢崎探偵。

西新宿の築年数がかなり経っている古い事務所の映像が浮かんでくる。

ほんの少しの手がかりを見逃さず、行動して、次の手がかりを手繰り寄せて、さらに次の手がかりを追いかけて次の行動。
思いついたように行動するが、すべては沢崎探偵の思考の範囲内。

おそらくは60歳代と思われる沢崎探偵の行動力には脱帽。

消費者金融会社が出てくる、強盗事件に巻き込まれる、老舗料亭が出てくる、暴力団員や新宿警察署の刑事等々、目まぐるしく出てくる登場人物、
ストーリー展開も意外なことから、意外な訪問先で、意外な人物とのつながり。

ちなみに、1988年のデビュー作から30年間で長編5作。これが大瀧詠一と勝手に思っている理由です。

そして夜は甦る(1988年4月 早川書房 / 1995年4月 ハヤカワ文庫)
私が殺した少女(1989年10月 早川書房 / 1996年4月 ハヤカワ文庫)
さらば長き眠り(1995年1月 早川書房 / 2000年12月 ハヤカワ文庫)
愚か者死すべし(2004年11月 早川書房 / 2007年12月 ハヤカワ文庫)
それまでの明日(2018年3月 早川書房)

原 尞(はら りょう、1946年12月18日 - 現在72歳)

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