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大丈夫、ひとりじゃないよ、お互いに。

母は深夜から12時間、てんかん発作と痙攣を繰り返した末、天国へと旅立ちました。

朝、母の元へ駆けつけ
手を握りそばにいて、たくさん声をかけました。

その間、ケアマネージャーさんやヘルパーさんなど
どこからやってきて、何をする人なのか
なんだか分からない人が代わる代わるやってきました。

なんだか分からない人は
「周りから見るとつらそうだけど、
本人はもう痛みも感じていないから…」
と言いました。

「じゃあ涙が流れるのは、
勝手に流れているだけですか?」と聞くと
話を逸らされてしまいました。

肩でする呼吸から
口だけの呼吸になり
息を引き取る時、母は涙を流していました。

あの涙はどんな涙だったんだろう。

しばらくずっと考えていました。

そしてふとこんな風に思いました。

母もきっと私たちと同じ気持ちだったのかな。
悲しくて、寂しくて、悔しくて、
別れを惜しんでいたのかもしれない。

そう思うと
姿は見えなくても、
この胸が張り裂けそうにつらい出来事も
共に感じて、共に乗り越えているようでした。

遺された私たちは
互いに姿を確認し、言葉を交わして、
支え合っています。

母は今、伝えたい言葉も伝えられず
焦ったい思いをしていないかな?寂しくないかな?

大丈夫。ひとりじゃないよ。
一緒にいるよ。これからも、ずっと。

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