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踊りカラクリ語りの公演に行ってみたレポ(ネタバレ無し)

踊りカラクリ語りさんの「新古典派のバラード:West meets East」に行ってきました
今回の公演で行われた2本の演目のレポをネタバレなしでお送りします!

気になる演目は…(Facebookより引用)

長唄より「宝船」
古典日本舞踊をそのままプロジェクション作品に。
七福神達と華やかな吉原の世界をどうぞお楽しみに。
オリジナル語り作品「Grow On」
魔法と機械を組み合わせ、奇跡を成す職業:奇術師。
その世界に足を踏み入れ、学ぶ若者の「時間と命」をめぐる物語。

会場のくるくるGrobal Hubは渋谷駅から徒歩2分とのことでしたが、少し奥まったところにあるので注意が必要ですね
宮益坂を上がったところにある神社が目印になると思います

受付を済まし開演を待っているとメンバーの大西さんからアナウンスが流れます
イベントの注意事項が流れる時間って良いですよね
会場全体に心地よい緊張感が満ちるのを感じます

開場は6時でしたが外がまだ少し明るかったので会場内は自然光が入っていました
プロジェクターは大丈夫かな…?と心配になりましたが、開演時間に合わせて会場のシャッターが閉まるのでベストコンディションで観れるようです!
ソワソワしているうちに会場の照明が落ち辺りは真っ暗になりました
踊りカラクリ語りの始まりです…!

「宝船」
古典の長唄を使用した演目でした
七福神が登場する長唄に合わせて國立さんが踊ります
プロジェクションと舞踊が一体化しているのが踊りカラクリ語りの特徴ですが、この演目で注目したのは國立さんの表情…!
映像と踊りに集中してしまいがちですが、表情まで演出されているんです
ほんの少しの変化を読み取るのが楽しいところ
これが微笑みというものか…!と目に焼き付いています
全体を見る視野ももちろん重要なのですが、細部までこだわっているところまで拾えるとより楽しみ方が広がります
細部と言えば一挙手一投足、特に手・指の動きにも感動しました
日本舞踊の動きならではなのでしょうか?
指先まで神経が張り巡らされている感じがして、観ていて惚れ惚れするシーンがいくつもありました
ピシッとつつも、しなやかに動く肢体
1シーン1シーン見逃せない瞬間ばかりです
当然プロジェクションも美しく、長唄の雰囲気も相まって見応えのある演目でした

「Grow On」
オリジナル作品の発表でした
物語から全て作られているので、メッセージ性が高かった…!
自分の心に刺さる台詞が多く、まるで登場人物になったような気持ちになって観てしまいました
この演目はスクリーンに投影するのではなく、ほとんどのシーンを円盤状の道具に投影して演じられます
國立さんがその横に座り、語りを展開していく…
宝船は踊る人としての國立さんでしたが、今回はストーリーテラーとしての國立さんが登場します
衣装もチェンジしていて、ヘッドセットも素敵です

ストーリーの中核をなす「奇術」という要素がふんだんに演出されているので必見ですよ
これが観ていて楽しいんです
自分も奇術使いたいよ!という少年心が久々に騒ぎました
以前のインタビュー記事(まだ読んでない人は要チェックです)では「映像に動きをつけることで自然と感動を与える」という狙いが書かれていましたが、まさにそのエッセンスが現れていたと思います
映像と動きの境目がぼやけ、2次元のような3次元のような、まるで本当に奇術を使っているような錯覚にとらわれていきました
まさかこれこそが奇術…!?してやられました

円盤に投影されるのでその横の國立さんと円盤に注目してしまいがちなのですが、もう一つ目を向けるものがあるんです
それは「背景の影」!
円盤の他に背景が投影されているんですが、それが國立さんと重なって影を作るんです
他の演目ではスクリーンと國立さんが近いため影はあまり注目されないのですが、この作品では影も一つの要素として成立しているんです
國立さん・円盤・背景、全てを見るのが楽しむコツではないでしょうか
もちろん細部まで演出されているので指先まで必見ですよ

…演目が終わると会場のシャッターが上がり、外には現実世界が現れます
急に現実に帰ってきた感覚になるとともに、作品に没頭しきっていた自分がいたことに気付きました
あぁこれが「踊り」・「カラクリ」・「語り」なんだな、と自分の中に新しい宝物が増えたような気持ちです

泣く泣くネタバレ無しにしたのは、なんと再演が決まったからです!
まだ観ていない人はぜひ観てください…!良いから…!

【次回公演情報】
2019/6/8(土)-6/9(日)
19:00-20:00
くるくるGlobal Hub
チケットはPeatixから


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