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サイフォン式コーヒーとドリップ式コーヒーの違いは?

コーヒーにはさまざまなれ方がありますが、どの方法がおいしくて手軽な方法なのかは、相当のコーヒー通じゃないと分からないと思います。そこで今回は、喫茶店でよく見かける二大抽出方法のサイフォン式とドリップ式についてご紹介します。


そもそも:サイフォン式コーヒーとは?

お湯が沸く様子を眺めるのも楽しい(photo by shutterstock)

サイフォン式コーヒーは、ガラス製の特別な器具を使って淹れるコーヒーのことです。ルーツとなる器具は、19世紀にヨーロッパで発明されたと言われていますが、現在使われているものは、1925年に外務省嘱託の大使館付医務官だった河野彬こうの あきらさんが完成させた「河野式茶琲サイフォン」がもとになっています。
 
サイフォンでコーヒーを淹れるのは、とてもスピーディーで見栄えもします。まず、風船のような形をしたフラスコでお湯を温めます。お湯が沸騰し始めたら、上の部分に漏斗を挿します。すると、フラスコ内部の空気が熱によって膨張し、その力でお湯が上に押し上げられます。そこにコーヒーの粉を入れて、よく混ぜます。この混ぜ方に、お店ごとの個性が出るそうです。
 
お湯を温めていたフラスコを火から外すと、中が冷めていきます。そうすると、フラスコ内の気圧が下がり、漏斗の中のコーヒーがフラスコに落ちます。おいしいコーヒーの出来上がりです。
 
サイフォンで淹れたコーヒーは、お湯の温度が高いので、豆の風味がしっかりと引き出され、香りも強く感じられます。
このサイフォン式はお湯にコーヒー粉を浸すことから「浸漬しんし法」とも呼ばれています。

つまり:浸すか、濾すかの違い

上手に淹れるとご覧の通りコーヒー粉がホットケーキのように膨らむ

ドリップ式コーヒーは、コーヒー粉にお湯を注ぎ、コーヒーの成分が溶け出た液をフィルターで濾して抽出する方法です。英語で「滴る」「ポタポタと落ちる」という意味の「ドリップ」という言葉から来ています。
 
コンビニで売られているコーヒーマシンのコーヒーや、喫茶店でマスターが手でお湯を注いで淹れるコーヒーは、すべてドリップ式コーヒーに該当します。世界中で普及している、定番の淹れ方と言えるでしょう。
 
コーヒー粉にお湯を注ぎ、フィルターを通して成分を抽出することから「透過法」とも呼ばれています。サイフォンに代表される浸漬法のコーヒーと比べて短時間で抽出できるため、すっきりとした味わいになるのが魅力です。
 
ですが、特にハンドドリップの場合は、フィルターに入れたコーヒーの粉のどの部分にお湯をあて、どんなスピードでどんな量を注いでいくかで味が変わります。シンプルだけど奥深い方法だと言えます。
 
まとめると……
 
・サイフォン式コーヒーは、お湯にコーヒー粉を浸して抽出する浸漬法
・ドリップ式コーヒーは、お湯を注ぎながらフィルターで濾す透過法
 
つまり、サイフォン式コーヒーとドリップ式コーヒーの違いは、浸すか、濾すかという点にあると言えます。この違いにより、味わいや香りに特徴が生まれるのですね。

ちなみに:代表的なドリップ用フィルターは2つ

ネルドリップのコーヒーは一味違う

ドリップ式コーヒーには、紙のフィルターを使ったペーパードリップと、フランネル布を使ったネルドリップの、主に2つの方法があります。
 
ペーパードリップは、漏斗型のドリッパーに漉紙ろしをセットして、上からお湯を注ぐ抽出方法で、ドイツのコーヒー機器メーカー、メリタの創業者が特許を取得した方法がはじまりとされています。使い終わった紙は捨てればいいので、非常に手軽です。そのため、身近なコーヒーの淹れ方として世界中に普及しています。
 
ネルドリップの"ネル"は、柔らかい織物を意味する"フランネル"が語源となっています。紙に比べて繊維が緩いため、コーヒーの油分が抽出されやすく、口当たりが滑らかでボディがしっかりとした味になるのが特徴です。ただし、ネルの手入れに手間がかかるのが難点です。
 
初心者はペーパードリップを入り口にして、慣れてきたらネルドリップにチャレンジするのがいいかもしれませんね。自分好みの味を追求しながら、ドリップ式コーヒーの奥深さを楽しんでみてはいかがでしょうか。ただし、ペーパーフィルターにも、底が平らなものや円錐えんすいのもの、漂白された白色のものや無漂白の茶色のものなど様々あります。それらの違いについては別の機会に調べてみますのでお楽しみに!

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