さよならシャボン(5) 無常
それは突然叩きつけられた挑戦状。
でもそれに返せる私の答えは愛情ではなくただの友情。
彼が望むものは友情じゃなくて愛情。
でもそれに答えるものは持ち合わせていない、恋は無常。
それでも挑戦状は何度だって突き付けられる。
私はそれに何度だって非情に謝罪の言葉送り返す。
それを互いに繰り返せば、残るのは友愛も超えた悪感情。
互いを罵り、嘲り、貶め、憎み合う。
愛憎なんてよく言ったもので、所詮は一枚の硬貨の表裏に過ぎない。
運命の女神はいつだってイタズラで、いつもコイントスをしてるに違いない。
ほら、また一枚裏になって
赤いカーテンは幕を下ろした。
***
いつもサポートありがとうございます。 面白いものを作ったり、長く履ける靴下を買ったりするのに使わせていただきます。