マガジンのカバー画像

週末論

43
服好きのキツネが、ひとりで、たまに友人たちと、週末を楽しくこだわる物語です。 毎週末くらいに更新。
運営しているクリエイター

#コミックエッセイ大賞

週末論(8) 裏通りの窓から

 街ゆくひとたちを見るのがとても好きです。ファッション誌以上に、ストリートにはリアルなトレンドが溢れています。  中には、流行をバッチリ抑えたおしゃれ上級者や、マニアックな服好きや、おしゃれなんて全く考えていなさそうで一周回っておしゃれなのかもしれない人もいて、それはまるで一期一会のファッションショーです。 あのコートいいなとか、程よく物欲も刺激されて楽しい時間です。  それでは、良い週末を!

週末論(7) ぜったい、たぶん

 誰かと服を買いに行く、それは ひとりの買い物とは違った発見があります。自分では選ばないものを手に取ってみたり、誰かが買うか買うまいか悩む様子すらも新鮮に映るのです。  ところで、音楽とファッションはとても深い関係だと思います。どのアーティストが何を着てたという話だけじゃなく、あのコートを着て、あのバンドを聴きながらあの道を歩きたいなあとか。音楽もまた服と同じように、自分の気持ちを高めてくれる魔法のひとつなのではないでしょうか。

週末論(6) 煩わしくて愛しい

 季節の変わり目ということで前回に引き続き靴の話題です。  その日の予定に合わせて靴を選びたいです。特に、座敷に上がるときはサイドゴアブーツやローファーにすることが多いです。靴を脱ぐ予定がある雪の日や雨の日は、やむを得ずブーツを履くこともありますが…。  ところで、革靴でもスニーカーでも、紐を結ぶ瞬間は心がシャキッとする気がします。ローファーもサン

週末論(5) 雨の日と日曜日は

 雨の日にはスニーカーとレザーソールの革靴、コードバンの靴はどうしても避けてしまいます。でもよくよく見てみると雨に濡れた街も素敵だし、雨粒を弾いてくれるコートにも晴れの日とは違った心強さを感じます。

週末論(4) 友とコーヒーと

週末論(3) 鏡には映らない

 服にしても靴にしても、なぜそれを選んだのか、という理由は見ただけではわからないこともあります。天気や気温かもしれないし、気分かもしれない。いずれにしても何かを選ぶとき、そこには理由があるものです。  自分にとって「外に出ること」は「歩くこと」なので、いちばんに靴や靴下を決めることが多いです。そのせいか、ふと誰かの服装を見るときは足元から見てしまいます。  雨の日に雨靴を履いているというごく自然な景色でも、その背景を想像して、なんだか愛おしくなるものです。

週末論(2) 服を買わない

週末論(1) ぼくの週末

 素敵な週末を過ごしていますか? ウィークエンドシャツに袖を通すと、文字どおりですが まさに「週末」を感じます。それはパリッとしたシャツには出せない雰囲気です。「休日をおしゃれに楽しみま〜す」って具合に、力の抜けた理想の週末像がそこにはあります。  毎日が週末のような暮らしを望んでいたはずなのに、いざそんな暮らしをしてみた途端、感覚が麻痺して休日のありがたさに慣れてしまう。あの頃 大好きだった休日は、大嫌いな平日があってこそ成り立っていたのかもしれません。  でも、大人に