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俳句 長閑けし

   長閑けしや農夫花摘む誰が為の

   縁側の媼のどけし夫待つや

 
 お墓掃除で 時々会うお爺さんがいます。かなりのご高齢です。名前も知らないまま長い間顔見知りでした。正確には墓石の名前から その家の縁者というのは互いに分かっているのですが。
 ある日 墓地の周囲の草地がいつもきれいに草削られているのは この方のお陰と知りました。この方は 墓掃除の後、よく野の花を摘んでおられるのです。
 ある日の帰り道 縁側にいつも座って手仕事をしているお婆さんの家の前を通りかかると そこへお墓で会うお爺さんが、ただいま と入って行きます。手には野の花…

春分 (二十四節気)
雀始巣 (七十二候)すずめ始めて巣くう
   スズメが巣作りを始める頃

写真の絵は筆者によるものです。



 


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